2024年09月06日

ミラドライ死亡事件の問題点


Reading Time: < 1 minute美容外科手術で死亡事故が起こると大きく報道されることが少なくありません。 交通事故とは全く違う 社会的な影響からですね。 しかし、今回のミラドライ死亡事故は報道機関では報道されていないようです。 これほどの社会的にも医学的にも倫理的にも大問題をどうして報道しないのでしょうか? ミラドライによる死亡事例は事故ではなく事件です。 美容外科専門医として34年 美容医療に従事する者として個人的見解を述べさせていただきます。 美容外科手術による死亡事故は 医師の未熟さ、不注意などで起こることがほとんどですが中には不慮の事故もあります。 患者様に違法な行為で死亡事故を起こすようなことはまずありません。 脂肪吸引にしても骨きりにしましても医師の不注意やスキル不足が招いた事故になります。 しかし、今回のミラドライ死亡事故は不注意ではありません。 1:適応外の部位への治療 2:適応外症例への治療 3:デリケートゾーンというリスク大の部位への治療とその後のケア 4:看護師施術?の可能性 5:ミラドライ虚偽広告で集客された可能性 いずれも起こるべくして起こった死亡事例であり 事故ではありません。 事件です。 実際、医師がワキガにミラドライが有効と患者に伝え 医師が施術を担当せず看護師が施術を行い 診察もせずにⅢ度熱傷を見過ごして壊死と感染を悪化させたのであればまさしく犯罪行為。 厳しく責任を追及されるべきですね。 ミラドライワキガビジネスの潜在被害者はとんでもない数が存在すると想定しております。 デリケートゾーンという熱傷に弱く感染を起こしやすい部位へのミラドライ施術自体が異常な医療行為であり 正当な医学を学んだ医師なら絶対に行わないことです。 ミラドライは少なからず皮膚への熱傷とダメージが起こり慎重に術後もケアや経過観察が必要なはずです。 ミラドライはダウンタイムがほとんどないは真っ赤な嘘なのです。 営利を優先としました美容クリニックでのでたらめな治療で命を落とされた患者様のことやご家族の想いを考えますと もっとミラドライワキガビジネスのリスクを自分が周知させることができれば 被害は防げたのではと考えます。 ミラドライ死亡事件を風化させてはいけません。このままでは、同じような事件が今後も起こる可能性があります。 ミラドライはワキガには効果は期待できませんし、看護師施術では命を落とすほどのリスクがあるのです。 是非、ワキガ治療をお考えの患者様にこの情報が伝わり 悪徳美容クリニックでのミラドライワキガビジネスの罠にかからないようにしていただきたいです。 今回のミラドライ死亡事件で多くのミラドライ認定ドクターが言い訳まがいの見解をホームページに掲載していますが、彼らは医学の前に倫理を学ぶべきです。 慎重にやっていたから問題ないと平気で言い訳をホームページに掲載していたドクターがいましたが、適応外の部位へ有効性もないミラドライをスソガにやっていればアウトなんです。このようなドクターには多くの患者さんが被害を受けられていると想定されます。 ミラドライ死亡事件の詳細は開示され徹底的に原因と医師の責任を追及されるべきです。 (ミラドライ死亡事件に関しまして医療機器を販売するメーカーには一切の落ち度はないと考えておりますが、できればミラドライ販売企業からは、適応外部位や適応外症例へのミラドライ治療はやめていただき看護師施術はNGであることを導入医療機関へ厳重に通知いただきたいですね。) https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000200760_00004.html  
2024年09月05日

ミラドライ死亡事故に思うこと


Reading Time: < 1 minute起こるべきして起こってしまった悲惨なミラドライの死亡事故。 https://www.dermatol.or.jp/modules/publicnews/index.php?content_id=20 ミラドライによるデリケートゾーンへの熱エネルギー照射による広範囲の熱傷。 3度の熱傷なら皮膚壊死になり感染症は必発。 この死亡事故というより死亡事件で重要なポイントは 誰が施術したのか? おそらく看護師の可能性。 医師なら施術中の皮膚の状態で熱傷の発生がわかりますが 看護師はまずわかりません。 熱傷の診察も治療も経験がないからです。このように医学的知識も経験もPOORな看護師に施術を行わせていたのであれば 医療事故ではなく 犯罪行為。 看護師施術で被害にあわれたのではないでしょうか。 治療は医師が行わなければならずこのミラドライという機器は医療機器なのです。 原発性腋窩多汗症の治療機器として厚生労働省が認可した医療機器。 この医療機器を用いて対象外の症例に対象外の部位を看護師が施術を行えば医師法違反に問われてもしかたがないといえます。 看護師治療は本当に恐ろしく死亡事件まで引き起こす可能性があります。 この背景には利益優先主義があります。 誇大広告で患者様を集客して時間報酬が低い看護師が雑に施術を行い収益を上げる。 患者様のことを考えれば絶対に看護師施術はありえません。 看護師施術を行っている医療機関で正当な医療行為や美容医療が行われているかは疑問です。 この事件が広く知られ ミラドライワキガビジネスの実態解明と行政からの指導があることを期待しております。 今回の死亡事故も死亡事件として業務上過失致死に問われてもよいほどの事例と思います。 美容医療業界全体にも大きなダメージとなります。 ワキガ治療は安全性も有効性も責任をもって最初から最後まで同じ医師が責任をもって行うこと。当たり前ですね。 当院では院長の末武信宏が患者様の安全と満足いただける効果をお約束して丁寧に施術を行っております。看護師が施術を行うようなことは一切ありませんのでご安心してご相談ください。 不幸にしまして ミラドライ施術で亡くなられた患者様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。2度とこのような悲惨な事故が無いように看護師施術のミラドライの恐ろしさを周知させてまいります。
2024年09月04日

自費研フェスティバル2024 講演します!


Reading Time: < 1 minute昨年に続きまして 日本最大の美容医療フェスティバル、セミナー 自費研フェスティバルにおきまして 日本美容内科学会理事としまして講演させていただきます。 https://biyounaikajihiken.peatix.com/view ◇Session1_エクソソーム療法を超える⁉️ 美容内科のもうひとつのアプローチ 登壇者 日本美容内科学会理事/さかえクリニック 院⻑ 末武 信宏先生   エクソソーム点滴、幹細胞培養上精液点滴などの安全性や現況を企業様と一緒に公開討論で座長を務めさせていただきます。 ◇Session2_美容内科初心者セミナー 「一般開業医が美容医療を取り入れる為の ABC」 登壇者 日本美容内科学会 理事長/医療法人社団晃和会ウェルエイジングクリニック南青山 理事長 青木 晃先生 日本美容内科学会 副理事長/東京皮膚科・形成外科 総院⻑ 池田 欣生先生 日本美容内科学会 理事/銀座スキンクリニック 院長 坪内 利江子先生 日本美容内科学会 理事/医療法人千美会千春皮フ科クリニック院長 渡邊千春先生     ◇Session3_歯科医療と美容内科 登壇者 日本アンチエイジング歯科学会 常任理事・認定医/点滴療法研究会 副会長/ オーソモレキュラー・デンタル 代表/森永歯科医院 院長 森永 宏喜先生 医療法人社団美優会アミーズ歯科クリニック 理事長 医院長 酒井暁美先生 医療法人社団研裕会理事長/紀尾井町プラザクリニック歯科・美容外科院長歯学博士 根深研一先生     ◇Session4_美容内科における注射・点滴療法 登壇者 日本美容内科学会 理事/ごきげんクリニック浜田山 院長 前田 陽子先生   ◇Session5_企業ディスカッション①( 幹細胞培養上清液、エクソソーム) 登壇者 日本美容内科学会理事/さかえクリニック 院⻑ 末武 信宏先生 日本美容内科学会 副理事長/斎藤クリニック 院長 斎藤糧三先生 ※企業調整中   ◇Session6_企業ディスカッション ②( NMN、5 デアザフラビン、NAD) 登壇者 日本美容内科学会 理事長/医療法人社団晃和会ウェルエイジングクリニック南青山 理事長 青木 晃先生 日本美容内科学会 副理事長/斎藤クリニック 院長 斎藤糧三先生 ※企業調整中
2024年09月03日

ミラドライで死亡事故!!


Reading Time: < 1 minuteこれまでブログで何度もミラドライワキガビジネスに関しまして警告を発してまいりましたが ミラドライを受けて死亡事故が発生した事例が出てしまったことが公表され 日本美容外科学会(JSAPS)のホームページでも注意喚起として掲載されております。 ミラドライが厚生労働省が認可した治療機器として安全で確実なワキガ治療というのは真っ赤な嘘です。 そのような虚偽をPRに悪用している美容クリニックが多数存在し 多くの患者様が被害を受け高額な治療費を支払っている事実があります。 看護師による施術の可能性もありますが 誰が担当したかは不明です。 看護師施術の恐ろしさと医療倫理にも反する行為であることは明確です。 医療機器承認を受けたmiraDry®の適正使用に関する注意喚起 (jsaps.com) 【体臭のために会陰部、性器、肛門周囲に miraDry®治療 を受けた健康な女性が、治療後に持続的発熱、持続的疼痛、治療部位からの出血 といった重篤な副作用を生じ、トキシックショック様症候群を合併したフルニ エ壊疽によると考えられる急速な全身状態の悪化によって 6 日目に死亡】 ミラドライ 死亡事故 – 検索 (bing.com) ミラドライはワキガには有効性は認められておりませんし、腋窩以外のスソワキガには適応外部位です。 つまり、有効性もないリスクある適応外の部位へミラドライ施術を行い広範囲な熱傷を起こし 壊死性感染症を引き起こし死亡に至ったと想定されます。 ミラドライは適応外に対象ではない治療つまりワキガ臭の改善を目的として行えば 悲惨な結果になりかねないというリスクが存在します。 おそらくこの医療機関では、雑な施術、雑なケアを営利優先で行っていたのではないでしょうあ。 起こるべきして起こった悲惨な死亡事故。 ミラドライはワキガへの有効性は認められていませんし、適応外では熱傷のリスク、推奨もされません。 多くのミラドライワキガビジネスの被害者が当院を訪れています。 ワキガ治療には絶対にミラドライを受けないでください。 厚生労働省のホームページでもワキガに対しては有効性が認められないと明記されています。 35年間 美容外科医としてワキガ治療を行ってきました専門医の私が断言します。 【ミラドライはワキガに対して効果が極めて悪いか全く効果が無い治療ばかりか 看護師施術でトラブル多発し 医療行為として絶対にお勧めできない!!適応外の場所で行われると死亡リスクもある治療】 厚生労働省認可機器という謳い文句やミラドライがあたかも厚生労働省が認可治療機器としたようなワキガに有効という広告はただちにやめていたいですね。 このような甚大なリスクある治療機器を看護師任せで適応外のワキガに対して行わせている医療機関で正当な医療行為は行われていません。医師のモラルもスキルも疑問です。 ミラドライ治療で被害にあわれました患者様はお気軽にご相談ください。 不幸にしまして ミラドライ施術で亡くなられた患者様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。2度とこのような悲惨な事故が無いように看護師施術のミラドライの恐ろしさを周知させてまいります。 さかえクリニック 院長 末武信宏
2024年09月03日

看護師の治療の恐ろしさ


Reading Time: < 1 minute大手美容クリニックグループだけでなく 医師がオーナーではない新興美容クリニックでは、医師ではなく看護師が多くの美容治療の施術を直接行っているようです。 注射、点滴、脱毛ではなく疾患の治療へレーザーを照射したり HIFUという超音波、RF, マイクロウエーブ・・・などを照射しているようです。 ミラドライというワキガ治療でもほとんどのクリニックで医師ではない看護師施術が行われているといった現況はこれまで何度も私のブログで警告を出してきたとおりです。死亡事故まで起こしたミラドライをいまだに看護師で行わせている美容クリニック。 看護師施術の被害者の患者様が数多く 当院へご来院されています。 そのトップは圧倒的にミラドライ。 熱傷、熱傷後色素沈着、熱傷性瘢痕、治療効果無しなど 様々なトラブルが生じています。 看護師が治療を直接 エネルギーを皮膚、皮下へ照射して実施することは大問題です。 看護師が適応外部位へ照射を行えば取り返しがつかない大事故も起こる可能性が。 もともとミラドライは看護師が施術することを想定して製造も厚生労働省から原発性腋窩多汗症で認可された機器でもありません。看護師が実施するといった記載も厚生労働省のホームページでは確認できません。 死亡事故も看護師が施術した可能性大です。 すべて医師の診察、診断、治療行為を行うことを条件に認可された医療機器なのです。 ミラドライを派手に厚生労働省認可機器とPRされている医療機関の多くは医師ではなく看護師が施術を実施しています。 まさしく詭弁で患者様を欺く行為。 看護師はどうして治療を行ってはいけないのでしょうか? 医学部での基礎医学や治療に関する知識、合併症の対処法なども一切学んでいません。感染症も熱傷の処置も対応も視診もできないのです。 ましてや研修を行っているわけではなく知識的にも実技的にも ミラドライ治療を正確かつ効果的に実施することは不可能です。 解剖すらわかりません。 医師の指導下といっても常時医師が監視して行っているわけではなくすべて看護師任せが現実です。 素人に治療を行わせる… 恐ろしいことです。 看護学校でもミラドライの知識や研修は行いませんしましてや実技は行いません。腋臭に関する教育もほとんどなく 多くの看護師はワキガの理論や解剖学的意味なども一切ご存じないようです。 医師がワキガの場合でも看護師から施術を受けることはまずないと思います。 看護師がワキガ治療を直接患者の体に触れて行うことに疑問を持たない医療関係者はいないはずです。 治療は必ず医師自ら行うべきであり看護師主導で治療が行われているとすれば 医療倫理的にも医師法的にも問題ありと言わざるを得ません。 安全性、有効性いずれもエビデンスがないエクソソーム点滴を看護師任せに実施する医療機関もありますが同じレベルの恐ろしい問題です。 看護師施術で被害にあわれました患者様は是非、一度ご相談ください。 医療よりも営利を優先した看護師によるミラドライ施術で今後も重篤な事故が起こると考えております。 患者の健康を害する可能性が大きなミラドライによる看護師施術は法律的にも厳しく取り締まる必要があると考えております。 *看護師施術で被害にあわれました患者様はこちらのサイトの内容をその看護師にご覧いただけるようにお伝えいただきましても構いません。  
2024年09月02日

日本美容皮膚科学会


Reading Time: < 1 minute
8月31日、9月1日名古屋国際会議場で開催されました
日本美容皮膚科学会参加。台風の影響で参加者は激減でした。
エクソソーム、幹細胞培養上清液関連の講演ありましたが、有効性を伝えて試薬投与の販売、推奨は倫理的な問題どころか、明確な薬機法違反に業者は問われかねない。との事。医療機関も同様になるでしょう。多くの美容クリニックがいかにグレー、ブラックか再認識。
2年以内に規制がはいるようです。
皮膚内への投与も疑問視されています専門医や研究者が試薬の販売メーカーの安全性や製造方法に関します警告をされていました。
国家レベルで進んでいますプロジェクトもあり 民間の美容クリニックレベルで行われるエクソソーム点滴の恐ろしさがよくわかる講演もありました。
派手にエクソソーム点滴の広告、PRしている美容クリニックでは正当な医療行為が行われていない事だけは間違い無いと思います。他科の先生とも情報交換しましたが、美容クリニックの エクソソーム点滴というエセ医療行為に厳しい目を向けられていました。
美容クリニックは必ずしも医師が経営しているわけではなく 儲かるからと言って医師以外の企業や個人が経営に乗り出して 医療倫理、モラル、医師法や薬機法よりも利益を優先し患者様をお金としかみていない美容クリニックも少なくありません。
そのような美容クリニックで看護師から無茶苦茶な施術を受け後遺症で苦しまれている患者様も存在します。
その代表的な施術が ミラドライ !
ミラドライ自体が悪いとお伝えしているのではなく ワキガ治療の知識がない看護師が無茶苦茶な施術を行い トラブルを起こしている現実があるのが 問題と何度もお伝えしております。
美容クリニックのモラルの低下は目に余るものがあります。
医師の名前すら記載していない美容クリニックのホームページが存在することにも驚いております。
慎重に医療機関や医師を選択されることをお勧めします。

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2024年09月01日

ミラドライの犠牲者がまた


Reading Time: < 1 minuteミラドライビジネスによる被害者は後を絶ちません。ミラドライ治療が悪いと言ってるのではなくミラドライ治療を誇大広告で虚偽の内容を患者様へ伝え集客しアップセルして 雑に看護師が施術を行い、患者様の安全性や効果は度外視して営利を優先する 美容クリニックの詐欺的手法が 問題です。 ミラドライ広告では 1:安全 2:ダウンタイムがない 3:1回で完治など虚偽の広告 4:低価格での吊り広告→実際はアップセル 5:厚生労働省がワキガ治療に有効性のお墨付きを与えた表現での広告 6:ほとんど無痛など 激痛を伴う治療を偽っている ワキ以外では有効性のエビデンスもありませんが 乳輪やデリケートゾーン(スソワキガ)の治療まで・・・ 痛みに弱い子供のワキガまで もう治療適応は度外視してお金儲けの道具にされてしまっています ミラドライ治療。 厚生労働省からミラドライ治療では臭いの軽減は認められなかったと明確にホームページにも断言されて記載されているにもかかわらず・・・ 厚生労働省の名称を悪用したケースが目立ちます。 ミラドライ治療を派手に広告する美容クリニックの一部には悪の共通項が!!エクソソーム点滴が安全でどんな疾患でもアンチエイジングでも有効とこちらも虚偽広告。 *エクソソーム点滴は試薬投与であり一切有効性や安全性が認められた薬剤投与でもなく当然 エビデンスもありません。 ミラドライワキガ治療の闇はエクソソーム点滴の闇と重なります。 ミラドライを看護師に施術させているクリニック エクソソーム点滴を安全でガンでもなんでも有効とPRして行っているクリニック これらのクリニックでは正当な医療行為は行われていないと思いますのでご注意ください。 医師の経歴もご確認ください。 美容クリニックの暴走が止まらず年々 美容治療でのトラブル事例が急増しています。    
2024年08月30日

美容外科・美容皮膚科クリニックの誇大広告に騙されないで!


Reading Time: < 1 minute
厚生労働省もいよいよ 悪徳美容クリニックへ監視を!
厚生労働省は6月27日、「美容医療の適切な実施に関する検討会」の第1回会議を開催した。違法・不適切な事例に対する対応や、質の高い医療機関が患者に選ばれるための取り組みなど、美容医療の適切な実施に向けた検討が目的だ。
 これは現状の美容医療が様々な課題を抱える裏返しでもあり、会議では「悪貨が良貨を駆逐することがないようにしなければならない」(日本医師会常任理事の宮川政昭氏)、「問題は医師のモラル。ここを何とかしない限りは多分、前には進まない。モラルを逸脱してるドクターは、先生方が想像する以上に増えていると思う」(共立美容外科理事長の久次米秋人氏)など、美容医療を担う当事者も含め、構成員から手厳しい発言が相次いだ。
 検討会発足の背景には、美容医療を行う医師・医療機関や、オンライン診療もありサービスへのアクセスが容易になり利用件数の増加の一方、利用者による相談件数や危害事例も増えている事情がある。診療所において主に「美容外科」に従事する医師は増加の一途で、20代、30代の医師が多い。美容医療に関する相談のうち皮膚障害や熱傷、消化器障害など「危害」に該当する件数が増えている。
 一口に美容医療と言っても、幅広い。本検討会では「美容目的」の「医行為」をスコープとし、▽勧誘・説明・契約、▽診療の実施――という2つの側面から議論する。次回以降、これらに関する事例のヒアリングを行い、類型別に要因・課題を議論、対応の方向性についての議論を重ね、2024年内の取りまとめを目指す。座長には政策研究大学院大学政策研究科教授の小野太一氏が就任した(資料は、厚労省のホームページ)。
(2024年6月27日美容医療の適切な実施に関する検討会資料)
 保険診療では、指導・監査や適時調査があるが、自由診療である美容医療は対象外。自由診療も保健所による指導監督の対象だが、保健所からは「多様な医療行為に対して医事関係法令等がどのように適用されるべきかが明確でない、法令の遵守状況を判断する証拠が少ない」などの意見があるという。
 取りまとめは、問題事例をある程度類型化して、類型ごとに対策を講じていく形が想定されるが、何らかの法的な規制を打ち出すまで至るか否かが一つの注目点だ。「逸脱する人を、厚労省も含めて国がどのように取り締まるのかといった議論をしっかりしなければ、美容医療の適切な発展はない」(日医の宮川氏)。
 会議の構成員には日本美容外科学会 (JSAS)理事長の鎌倉達郎氏、日本美容外科学会(JSAPS)理事長の武田啓氏、日本美容医療協会前理事長の青木律氏(グリーンウッドスキンクリニック立川院長)が名を連ねる。他の構成員からも異口同音に指摘されたが、まさに悪貨が良貨を駆逐しないよう、立案した対策を学会の会員以外などにいかに周知・啓発するかという課題も大きい。オブザーバーとして出席した消費者庁からは「アウトサイダーへのカバー率、対抗力を皆で力を合わせて作り上げていくかが課題ではないか」とのアドバイスがあった。
 なお、美容医療に進む若手医師が多い現状、ひいては医師の診療科偏在の問題は本検討会のスコープ外だ。また美容医療を行う医療機関の経営主体は、個人や医療法人のほか、一般社団法人などがあるが、ガバナンスの問題までは踏み込まない予定だ。
診療所の「美容外科」医師、約15年で3倍以上
 第1回会議は、厚労省が美容医療の現状に関する資料を提示、日本美容医療協会が「公開オンライン相談室に寄せられた相談」を紹介、その後、本検討会のスコープをはじめ、美容医療に関するディスカッションという形で展開した。
 2008年から2022年までの間に、診療所において主に「美容外科」に従事する医師は3倍以上に、「形成外科」の従事医師は約2倍にそれぞれ増加。中でも20代、30代の医師数の占める割合が増えている。美容外科を標榜する診療所も2008年は983施設から、2020年は1404施設へと1.4倍に増加。
(2024年6月27日美容医療の適切な実施に関する検討会資料)
 美容医療の中で多いのは、外科的手技による施術では「眼瞼形成」、非外科的手技では「脱毛」「ボツリヌス菌毒素注入」「セルライト治療」などが続く。
 美容医療の増加に伴いPIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)に寄せられた相談も、右肩上がりだ。契約や料金に関するもののほか、「アンチエイジング点滴で痒み、全身の発疹が出た」「ボトックス注射で目の腫れと頭痛がでて、別の医師から完治まで3カ月と言われた」などの皮膚障害のほか、熱傷、消化器障害などの「危害」が報告されている。
(2024年6月27日美容医療の適切な実施に関する検討会資料)
何が「医行為」にあたるかも議論のスコープ
 ディスカッションは、「医行為」をめぐる議論から始まった。青木氏は本検討会のスコープとなる「医行為」が議論されれば、エステサロンなどで無資格者が「医行為」をやってはいけないという議論になると指摘した。「医行為がどのような範囲を指すのかについて、ある程度、基本的な議論がなされればいい」(青木氏)。宮川氏も「医行為」にあたるかどうか、その最初の段階を定めないと「空虚な議論になる」と述べた。
 新宿区保健所主査の宮沢裕昭氏からは、「看護師が『診療の補助』の範囲で、医師の指示があれば看護師が何をやってもいいと考えて診療している医師もいる。さらに拡大解釈をして、医師がそこにいさえすれば、指示が特段なくても看護師の見立てで医行為を行ったりする事例もあると聞いている」といった声が上がった。
 厚労省事務局は、「医行為かどうかによって、適用されるルールが変わってくる。医行為であれば、当然医師法等の対象になるが、そこが曖昧だったり、ある意味、恣意的に解釈されると、違法的な行為につながっていくので、この点は検討会で議論していく」と答えた。
「GLP-1ダイエット」、オンライン診療で普及か
 個別の課題として上がった一つが「GLP-1ダイエット」。「最近少し増えているのが、オンライン診療を利用して美容医療をやりたいという相談。恐らくGLP-1の処方を考えているのではないか。今後こういう形態が増えてしまうと市場に出回るGLP-1が減少するなど、(保険診療で)本当に必要な方に行き届かなくなってしまう」(宮沢氏)などの指摘があった。
 自由診療が保険診療を圧迫する懸念は、別の視点からも挙がった。「美容医療でトラブルが生じた場合、保険診療で診ることになれば、保険財政も食ってしまう。本来なら自由診療の中で対応すべきだが、当たり前のことができていない」(宮川氏)。
SNSで国民の情報入手先も多様化、難しさも
 さらに医療提供側だけではなく、安易に美容医療に手を出さないように、国民のリテラシーを高める必要性も指摘された。「良質な美容医療が存在する。それ以外のところには決して手を出さない。ちゃんと説明を受けて美容医療を受けるといったリテラシーを高めていくことが非常に重要。国民の側にも良質な情報を届けてもらいたい」(宮川氏)などの意見だ。
 美容・医療ジャーナリストの海野由利子氏は、SNSが普及してきたことで、それまでメディア等で紹介されることがなかった診療所などが同時に広報できるようになり、「技術と経験のない先生方が若い患者を集めて、いろいろなことが起きている」と述べた。情報の入手先が多様化している故に適切な情報を届ける難しさがあるとの指摘だ
2024年08月29日

ダイヤモンド☆ユカイ様からのオファー


Reading Time: < 1 minuteダイヤモンド☆ユカイ様からご自身のライブへの美術提供としまして 私のアート動画、作品のご使用オファーを頂きました。光栄に思います。気合い入れてアート動画を創作しています。https://nobu-suetake.com/main/ 宇宙をイメージしました動画アート、スカルの提供です。 アーティストとのライブでの共演はとてもエキサイティングです。 今後もハイブランドや世界的アーティストとのコラボ 期待して作品創作に精進してまいります。 美容外科医は究極のアーティスト!!
2024年08月28日

最先端のヘルスケアの講演


Reading Time: < 1 minute
8月21日 水曜日 19時から都内で開催されました セリスタ株式会社様主催 ハンズオンセミナーでの講演、大盛況、満席🈵で終了いたしました。
次世代のヘルスケアデバイスで究極のヒーリングデバイス Vagal Healer の医工連携のデバイス開発、ニューロモデュレーションの講演をさせていただきました。
セリスタ株式会社の皆様、ご参加頂きましたドクターの皆様、ありがとうございました。

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