2021年11月24日

ホクロ除去 創傷治癒理論に基づくケア

Reading Time: < 1 minuteホクロ除去後のケアはホクロ除去手技以上に重要です。ホクロ除去した直後から傷は治癒をスタートします。この時に適切なケアがされていないと治癒が遅れるばかりか 傷跡が残りやすくなってしまいます。治療直後、つまりホクロ除去直後からケアが必要です。具体的には 絶対に創部へは消毒をしないこと。乾燥させないこと。クリーム基材の塗り薬は絶対に塗布しないこと。です。 多くの患者様がホクロ除去を当院で受けられていますが必ずホクロ除去後のケアに関しまして詳細に説明させていただき患者様ご自身で行っていただくことを丁寧に指導させていただいております。 ホクロ除去後の創は 擦過傷や熱傷の処置に準じます。消毒は全く無意味であるばかりか 治癒を遷延させます。消毒によって治癒を促進させる細胞が破壊されてしまうのです。消毒をすることで感染しやすい状態にもなってしまいます。 当院では必ずホクロ除去後は医療用の創傷被覆材を貼って傷跡を保護すると同時に 湿潤療法という創部をウエットの状態に保つようにします。 これによって肉芽形成が促進されたり上皮形成が促進されます。このことがホクロの傷痕が目立たなくなることに繋がります。 ホクロ除去するということは上皮が欠損した皮膚を形成するという事なのです。この部分を保護して一刻も早く上皮形成を促せば感染リスクも無くなりますし正常な治癒が促進されて傷跡も残りにくくなります。 炭酸ガスレーザーでのホクロ除去は、熱傷が生じたと考えてホクロ除去後はケアが必要です。炭酸ガスレーザーの熱エネルギーによってホクロの組織は蒸散しますが正常皮膚へも熱ダメージが加わるため熱傷が起こるからです。このため 単純な擦り傷よりもホクロ除去後の創は治癒が遅れます。 3日間は医療用被覆材を貼ったまま放置で構いません。3日経過してから被覆材を自ら剥がしていただき創部を水道水、シャワーなどで洗浄していただきます。垢や汗など感染源となる細菌も洗い流されます。その後、さらに3日間ほど医療用創傷被覆材もしくは市販のキズパワーパッドを貼っていただければ 治癒が完了します。 https://www.sakae-clinic.com/wound/p01.html?_ga=2.16767669.22389379.1637503973-1223386255.1510898913 血流の良い顔は数日の塗布で上皮化が完成しますが、身体や四肢特に足や背中は血流が悪く1週間でも上皮化しないことが多く 長期間の創傷被覆材の使用はかえって傷の治癒を遅らせるため多少 ジュクジュクしていても乾燥させて治癒を待つこともあります。 3か月ほどは赤みが残りますからホクロ除去部位へ紫外線の直接当たることは避けていただきます。紫外線が当たると上皮化が完成していないと色素沈着の可能性があります。 抗生剤服用などはよほどのことが無い限り不要です。

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