2019年06月08日
美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No15
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エステの医師法違反
最近、時々エステでの医師法違反で経営者やスタッフが逮捕された報道を見かけます。 エステではいわゆるブラックボックスのなかで医療類似行為が公然と行われている場合があります。 つまり医療類似行為に近いほど収益が向上するためです。 本来のスキンケア、癒しの施術では大きな収益が望めないため、医師法違反を犯してまで光脱毛やほくろ取り、シミ取りといった違法行為を行っていると予想されます。 専門性や資格がない人たちにはリスクがわかりません。また失うものもないため過大な広告や施術を行いがちです。 エステティシャンには残念ながら国家資格はなく今日から私はエステティシャンとしてすぐに業務が可能なのです。 以前は脱毛には高度の知識と技術が必要でしたが昨今では光脱毛機器が出現して容易に誰でも施術可能となりました。 しかし、熱傷のリスクは高まり設定ミスをすると熱傷や色素沈着といったトラブルも生じます。 私のクリニックへもエステの脱毛でかなり大きな熱傷を引き起こされ治療に訪れる患者さまもいます。 エステの施術を否定するわけではありませんが、法は順守しなくては社会が成り立ちません。 営利のみを追求する大手エステチェーンの実態もおぞましいものです。 棒グラフで獲得したお客様の売り上げをエステティシャンで競わせ料金のつり上げ、半ば脅迫ともとれるようなトークでの強引な勧誘。 キャンペーンやお試しでお客さまを釣って高額なコースの契約を結ばせる。 特殊なビジネス交渉であり手口です。 先日も上場エステ企業 ラパルレに業務停止処分が下りました。 このエステもかなり強引で詐欺的な手法で売上を伸ばしていたようです。 業界のイメージをさらに悪くした事件と報道でした。 私が許せないのは自らを磨きたいという女性の心理を逆手にとってお金儲けの道具としてエステを利用したり美容外科や美容皮膚科治療にはリスクがあると嘘をついてエステの施術を勧めるエステティシャンが数多く存在することです。 美容外科の脱毛は痛くてトラブルも多く大きなリスクがあるとお客様へ虚偽の説明を行いエステの安全性や手軽さを強調して契約を結ぼうとするマニュアルの存在も確認しました。 このマニュアルには美容外科医の誹謗中傷ともとれる内容が列記されていました。全国の美容外科医がこのマニュアルを見たら大きな怒りをエステへ向けるのではないでしょうか。 そこにはエステティシャンとしてのプライドや気品はなくお金儲けの手段としてエステを隠れ蓑にしている実態が見え隠れします。 当局にも厳しく取り締まっていただき業界が正常化されていくことを願っております。 医師法では、強力な光やレーザーを毛根部に当てる脱毛行為を医師以外が行うことを禁じている。2019年06月08日
美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No14
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偽医師による美容外科治療
しわ取り薬を無資格注射、医師法違反で韓国人女を逮捕という新聞記事を最近見かけました。 何とこの偽医師にひっかかり美容外科手術?を受け大変なお思いをされた私の患者さまがいたのです。 ある知人から韓国から有名な美容外科医の先生が来日して特別に鼻の手術がしてもらえると具体的な説明や手術法も聞かないまま自宅で隆鼻術を受けたのでした。 その後、すぐに何か異物を挿入された鼻は赤く腫れあがり悲惨な状態に。 ちょうど赤坂での診療の時でしたので友人の美容外科医に依頼してすぐに修正手術を行っていただきました。 とんでもないモノが鼻に挿入されていたのです。 加工もせず既製品の大きなプロテーゼが、ただでたらめに挿入され炎症を起こし感染状態にありました。 幸い、早期の対処で事なきを得ましたがこの逮捕された韓国人女性の施術だったようです。 美容外科手術でクレームが殺到してやばいと思ったのかボトックスなどの注入に変更して荒稼ぎをしていたようです。以下が逮捕時の記事です。 <記事> 医師免許がないまま、顔のしわを取る薬を女性に注射していたとして、警視庁が、韓国人のエステティシャン崔福礼容疑者(53)を医師法違反(無資格医業)の疑いで逮捕していたことがわかった。 しわ取り用の薬には、海外で副作用による死者が出ているボツリヌス菌毒素が使われていた。国内では美容整形での承認を受けていないため、医師以外の入手は難しく、組織犯罪対策1課は薬の入手ルートを調べている。 調べによると、崔容疑者は昨年3月~10月、千葉市中央区の自宅などで、韓国人女性ら客5人の顔のしわを取るため、神経を一時的にまひさせて筋肉を弛緩(しかん)させる効果があるボツリヌス菌毒素が入った薬を注射するなど、無免許で医療行為をした疑い。 崔容疑者は1998年に来日、2000年ごろから、韓国人を相手に自宅などで美容整形を行っていたといい、「プチ整形が流行していた韓国で注射方法などを教わった」などと供述している。 昨年11月には、同市内でエステサロンを開業したが、客が集まらずに約1か月で閉店した。 崔容疑者は先月15日、ごみ捨て場に注射薬の空き瓶などを捨てたとして、廃棄物処理法違反の疑いで逮捕されたが、ごみから使用済みの注射針約300本が発見されており、同課は、無資格で医療行為をした女性は数百人に上るとみて、調べている。2019年06月08日
美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No13
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恐怖の中国製美容医療材料
BTXAという中国製のボトックスともいえるシワ治療薬が存在します。 成分には豚のコラーゲン(ゼラチン)が入っているため、アレルギー反応が比較的高率にみられます。しかも中国の製品には生成技術の不備から不純物が多量に混 入しているとも言われているのです。当然ですが、FDAの認可は取れていません。また、品質管理上の問題があり、1バイアルあたりの単位数が、最大20倍 を超えるばらつきがあります。 つまり、知らないうちに、規定量の10倍の注射を受けていることがあります。 BotulinumToxin TypeAの性質上、1回に大量の成分の注射がなされた場合、抗体産生が起こり(成分に対して免疫ができる)、その後、一生、 BotulinumToxin TypeAによる治療が無効になってしまいます。業者が安価で購入できると医療機関へアプローチを繰り返す粗悪品です。 アラガン社製のボトックスの4から5分の一の価格での購入可能ということで悪徳業者が美容外科、美容皮膚科クリニックへ売り込み攻勢をかけている粗悪品です。 この薬剤を他の医療機関で使用され全く治療効果が無かったと訴える方が最近増えています。当院にも多くの患者さまが中国製のボトックスを注射され全く効果が実感できないと再治療に来られています。 ディスカウントでボトックスを施術する大手美容外科クリニックで当然の如く使用されています。ワキガ、多汗症で多量のボトックス?必ず薬剤の名称を確認する必要があります。 美容医療の質を落とす、あってはならない行為です。 食の問題以上に表に出ないだけ深刻ではないでしょうか。 シワの治療や多汗症の治療で知らないうちに中国製の不純物が混じった医療材料を注射されて生命に危機を及ぼす可能性すらあるのです。安全性は疑わしい、というより営利のみを目的とした粗悪医薬品といっても過言ではありません。 ボトックスは注射という簡便な施術で、比較的副作用も少ないため薬剤まで気にとめない患者さまも多いようですがしっかり担当医と使用薬剤に関しまして話し合ってください。金儲け主義のクリニックは、具体的な薬剤や治療内容に関しても決して時間を費やさないでしょう。 美容医療には昨今、質が求められるようになりました。大手美容外科チェーンだけではなく美容的医学知識も乏しい皮膚科医や内科医、産婦人科医が俄か美容皮膚科医として中国製のボトックスを使用して低価格で患者さまを集客しているケースもあるのです。 自分の身は自分で守らなければならなくなりました。 ディスカウントした質の低い医療。美容医学の発展を妨げることにならないか危惧しております。2019年06月08日
美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No12
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儲かる治療はどんどん行う
最近では、レーザー治療機器をはじめ、多くの治療システムや治療法、注入材料が出現して美容治療玉石混合時代に突入です。 私が、美容外科医として働き始めた頃は炭酸ガスレーザーが唯一の治療用レーザー照射システムでした。 18年前、初めて炭酸ガスレーザー照射器を見た時は感激しました。肉が瞬時に切断でき名刺に簡単に穴が開く。 これは凄い。まるで宇宙戦争の最先端武器 レーザーガンのようでした。 子供の頃、あこがれたレーザー銃を手に取った感動でした。しかし、すぐにその治療範囲の狭さと使い勝手の悪さに気が付きました。最初の炭酸ガスレーザーは必要以上に大きくいちいち大きなタンクに炭酸ガスをセッティングしなければならなかったのです。治療目的は切開とホクロの除去だけ。大きな期待を抱いていち早く導入した私も高額な価格の割には使えないな、という印象でした。実際、治療にはほとんど使用しませんでした。この頃、包茎手術ブームで男性専門のクリニックが続々と開業されました。レーザー手術を売りに患者獲得を伸ばしてきました。 しかし、実際は杜撰なものでした。 傷跡は火傷のごとく醜く治癒も悪い。メスでの切開がはるかにキレイな傷跡で治癒することとは対照的でした。 レーザーという名前が魔法のイメージを患者様へ付けてしまったようです。 今では包茎手術をレーザーを使用して行うナンセンスな方法を採用しているクリニックはほとんど見当たりません。フォトRF、ポラリス、サーマクール、フラクセル、スマートリポ、スレッドリフト・・・・新しいシステム、新しい治療が続々出てきました。 医学部卒業後、すぐに開業した医師がこれらのシステムや治療法をいきなり導入して治療を始めます。まるで最新機器のカリスマドクターのごとく。その結果は言うまでもありません。どんな治療も長期予後が重要です。その場が良くても将来、問題を生じる治療であってはいけません。新しい治療技術取得には時間も知識も経験も必要です。 患者様から先生のところは○○治療はどうして行わないの?とよく尋ねられます。○○もできないのですか?とも尋ねられます。経験が無かったり、技術や知識が不十分な時は、当然ですが私はできません。その治療が日本である程度、認知され副作用や予後がはっきりするまではすぐに飛びつくことはありません。医療において利益優先の考えであれば早い者勝ちです。なんでもかんでも治療を行っている医療機関や美容外科医が優れているのでしょうか? 医療サービスはディスカウント店でもデパートでもないのです。 患者様個人に合わせて治療を提供しその後もケアする必要があります。どんな手術でもパーフェクトにできる医師が果たして本当に存在するのでしょうか?どんなトラブルにも対処できる能力を持った美容外科医がはたしてどの程度の割合でいるのか疑問です。 中途半端な知識と技術で患者様へ医療を行う医師がいないことを願います。2019年06月08日
美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No11
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未経験の医師がいきなり美容外科医に最近、全国的に美容外科クリニックの開業ラッシュです。
一般的に内科や外科を開業するまでには最低でも10年の臨床経験が必要になります。 専門医として症例の経験や基礎手技を学ぶに最低限必要な期間です。 ところが、美容外科では、わずか1-2年の臨床経験でいきなり開業するケースも少なくありません。短期間の臨床経験で開業してしまう医師は、大手美容外科クリニックに勤務していた医師が多いようです。 なぜでしょうか? これは大手美容外科クリニックのほとんどがしっかりした研修システムが確立されておらず、手技習得や学術研究、しっかりした臨床経験が出来ないからです。 こんなものか。 簡単に手術できるな。 適応なんか何でもいいんだ。 患者がクレームを訴えなければ全て手術は成功だ。 とりあえず麻酔してメスを入れればいいんだ。 と極めて安易な気持ちで美容外科手術を始めます。そこには患者様への医療サービスというより利益を優先にしたビジネスのみが際立っているのです。たった、数十分の手術で100万円単位の手術費用を得ることができると金銭感覚まで麻痺してしまうのです。 広告やカウンセリングのノウハウさえ習得すれば、学術的考察や手術手技、トラブルの処置などは二の次。1-2年で自称 カリスマ美容外科医の誕生です。自ら天才美容外科医と名乗りメディアへも登場。驚いたことには臨床経験1-2年の自分の経歴を堂々とHPへ掲載されている医師もいます。どんな天才でもどんな器用な医師でも臨床経験 1-2年で美容外科クリニックを一人で開業できるほど美容外科は低レベルの学問でも医療でもありません。とても残念な話です。 さらに、内科のみの臨床経験しかない医師が開業とともに美容外科診療を取り入れ、それまで施術したことがないボトックスの注射やコラーゲン注入、プチ整形、スレッドリフト、フォトRFなどを経験豊かな医師のごとく行うケースも実際に少なくありません。 簡単に見える施術や手術ほど奥が深く慎重に行わなければならないこともあります。治療の適応や万が一、トラブルが起こった時の適切な処置ができることが絶対に必要なのです。当然、いきなり美容外科医になった医師には無理な話です。 美容外科医として開業して繁盛することと、美容外科医として優れていることは全く別問題です。美容外科医は常に勉強し技術向上に努め、自分の出来る範囲で慎重に患者様へ医療サービスを行うことが大切なのです。 自称、美容外科医には十分ご注意ください。2019年06月08日
美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No10
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ワキガ・多汗症手術のトラブル
効果が無くてもトラブルが起こっても、顔と違い泣き寝入りでも済まされるのを前提にワキガ・多汗症手術が行われている現状があります。 ワキガ・多汗症手術は保険が適応になる手術ですが、一般的には手術後には入院をして術後のケアを行います。なぜ、入院まで必要でしょうか? ワキガ手術自体は、専門医にとって簡単なものです。 しかし、術後の安静、ケアが他のどの美容外科手術より重要です。 皮膚を一度剥がして、裏側から臭いの腺であるアポクリン腺、汗の腺であるエックリン腺、黄ばみの原因である皮脂腺を削除するため皮膚へは大きなダメージが加わります。このケア無しでは手術の成功とは言えません。 つまり、皮膚移植と同じ状態の剥がした皮膚を再度、生着させる必要があります。 少しでも安静を保てないと皮膚が浮いて内出血が起こり、その上の皮膚は壊死を起こします。 ワキガ・多汗症手術は可能であれば術後1週間は安静が必要です。少しでも動いて内出血でも起こすと大変です。 全ての美容外科手術の中で最も壊死が起こりやすいリスクの高い手術です。 壊死を起こした患者様の患部は醜い瘢痕が残ります。この傷跡に悩む女性患者様を数多く診察してきました。 ワキガ・多汗症手術の傷跡を知っていれば患者様は絶対に手術を受けなかったと思います。 このリスクの高いワキガ・多汗症手術を日帰りで通院無しで行うことは医学的に不可能です。 簡単・完全・すぐに日常生活が送れる効果的なワキガ手術は絶対にありません。 どんな上手な専門医が丁寧に手術を行っても100%臭いが無くなることは困難です。 こういったリスクを手術前にしっかり患者様へ説明することは当然の義務です。 残念ながら多くの美容外科では手術のメリットのみを強調してリスクを十分説明していないようです。 吸引法では満足な効果もほとんど期待できません。超音波で確実に治療することも困難です。 患者様の身体に傷をつけるだけで効果が無いワキガ手術を行い、高額な手術費用を要求する美容外科医。 見えない場所だからクレームになりにくい、手術内容が内容だけにクレームになりにくいという患者様の弱みに付け込んで強引に手術を勧める美容外科医の存在には驚きます。 美容外科医は効果だけでなく傷跡の管理もしっかりする義務があるのです。 全く傷跡が残らない、効果的なワキガ・多汗症手術は存在しないのです。2019年06月08日
美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No9
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脂肪吸引のトラブル
効果が無くてもトラブルが起こっても、顔と違い泣き寝入りでも済まされるのを前提に手術が行われている現状があります。 同一人物の同一部位において、吸引する量が医師によって2倍以上違うような事はザラです。医師の技術の差が大きすぎ、たぶん全ての美容外科手術の中で 最大です。それは脂肪吸引が 目や鼻の美容整形手術とは 全く違う手術ですし、 豊胸手術と違い、 位置や感触が問題にされず、 とにかく細くなるかに主眼が置かれるからです。 しかし、それは主観的なものですから、ちょっとしか脂肪を吸引してくれなくても、 ちょっとは細くなるのは事実ですし、それで患者が文句を言っても、 貴女は筋肉が太いのでこれ以上は無理とか、 少しは脂肪を残さないと女性らしい肢体にならない等と言われて、ここでも追い返されてしまいます。 つまり全くダメな医師でもマネ事をさせても通用する分野なのです。 経験の少ない医師が行うもっともゴマカシができる美容外科手術と言っても過言ではありません。 術後の強烈な痛みと内出血、腫れと実際の効果を知ると半分以上の患者様が脂肪吸引を行わないと考えます。特に下腿は、腫れが出やすく、腫れが引いてから数ヵ月後、凸凹になりこの醜い痕に悩む患者様は数多く存在します。 医師が複数いて営利最優先のクリニックでは、 美容外科をはじめて1年以内の医師が担当医しているケースもあります。 美容外科医として18年目の私が自らの経験不足と自信のなさで脂肪吸引は行っておりません。私は、脂肪吸引を100%満足させる結果では行えないため手術は行っておりません。 医学部卒業後1年目の自称 美容外科医が簡単ですと患者様へ伝えて脂肪吸引を行っている現実をどのように捉えればよいのでしょうか? 豊胸手術・フェイスリフトと並び美容外科のドル箱と称される手術です。 美容外科医はわずか、1時間ほどで100から200万円の手術費用が獲得できるのです。 また、死亡事故も数多く実在しています。 吸引管を誤って腹膜を穿孔して腹膜炎で患者様が死亡したり、多量の脂肪を一度に除去する無理な脂肪吸引を行い、循環不全で死亡したりする事故が現実に起こっているのです。 脂肪塞栓という吸引している脂肪が血管へ入り込み肺の静脈を詰まらせたり麻酔中の事故が発生したりかなりリスクを伴う手術であることは前もって理解する必要があります。 手術の効果と安全性を強調する医師には絶対に受けるべきではありません。 簡単に脂肪吸引でダイエットできると考えてリスクや術後の状態を考えず手術を受けて後悔する若い女性があとを絶ちません。2019年06月08日
美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No8
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鼻の手術のトラブル
1.隆鼻術:
プロテーゼを使用するのが一般的ですが、患者様の状態に応じて材料の加工を十分に行ってないと上手くフィットせず、 ずれたりヘリが目立ったりします。 骨膜の下に上手くポケットを 作って入れないとグラグラ動きます。 また鼻の手術と言えば何でも 隆鼻術にされる傾向に あるのも問題です。 実は隆鼻が一番手術が簡単で見た目の結果を出しやすく短時間でお金が取れるものだからです。経験の少ない美容外科医が、既製品のシリコンプロテーゼを加工も行わずいきなりインプラントすることがあります。鼻の高さや形状が不自然になったり皮膚を突き破って出てくる例もあり経験豊かな専門医に手術を受けられることをお勧めします。 最近ではプチ整形でヒアルロン酸注入で鼻筋を通すことも行われていますが、医師の腕にも効果は大きく左右されます。コラーゲン、ヒアルロン酸以外の異物を効果が長期に持続するからと言って注入を行うクリニックもあります。異物は将来的に問題が生じる可能性もあり要注意です。どういった素材を注入されたのか事前に説明を受けるべきです。2.鼻尖縮小:
これも鼻孔内切開だけでキチンと効果が出せる医師は半分もいないでしょう。軟骨を縫うだけでなく鼻の皮下の脂肪や軟骨をキチンと処理できているかが問われます。 鼻孔内切開ではよく見えないからと オープン法で鼻の穴と穴の間を横に切って中を 良く見てやるという医師がいますが、 こういう医師は美容外科医失格です。傷は目立ちますし、患者はこの傷に悩んでいます。少し前の韓国などでは当たり前に行われている手術ですが、美容外科先進国 日本ではありえない手術法です。 自家軟骨を自分の耳から採取して鼻先に埋没させる方法もとられることがありますが、耳に傷が残り、インプラントされた鼻先には変形や癒着が起こり、効果も確実ではないため、良心的な美容外科医では自ら患者様へお勧めすることはないと考えます。3.鼻翼縮小:
これは外を切りますので縫合の テクニックに高度のものを要求されます。 それは縫い合わせる傷の長さが違うからです。皮下の軟部から歪まないように縫合して行き、引きツレたりしないようにも注意を要求されます。 クリニックの中には、外を切らず中だけの切開で鼻翼縮小をすると広告しているところがありますが、事実上全く変化ないか、本来内側のみ詰めると鼻翼の張り出しは増強し、いびつな形になるものです。 慎重に手術を選択したり十分な患者様への説明が必要な手術です。よほどの覚悟が無ければ行わないほうが良いでしょう。4.整鼻術:
鼻骨を骨切りして形を整える手術ですが、これもまともに行える医師は少数です。よく骨を切るほどではないから、削りだけで行きましょう。と説明する医師がいますが、鼻の骨は薄い板状の骨で削る対象ではありません。実際の手術と医師が説明する手術内容と異なることもあり要注意です。 こういった骨に対するアプローチが出来る美容外科医は10年以上の経験が必要で、大手美容外科で見よう見真似の手技を習得した医師では出来ないことは言うまでもありません。 鼻の手術はオプションを加えると収益が上がるためいろいろ手術を追加する美容外科医がいますが、出来ること出来ないこと、結果の保証を前もってはっきり約束する美容外科医だけに手術をご依頼されたほうが良いでしょう。2019年06月08日
美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No.7
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悪徳美容外科医の例 ケース3
死亡事故。医療ミス。整形失敗。 美容外科医が起こす医療事故はかなり大きくマスコミが取り上げられるケースが多いようです。 保険診療と異なり、美容外科診療には患者様の主観が入り込み、整形失敗という明らかな医療事故は実際、少ないようです。 しかし、死亡事故は別です。 ある美容外科では、外科や美容外科経験のほとんど無い医師を積極的に採用します。 普通は臨床経験豊富な医師が優遇されるべきですが。 実は、ある美容外科は低価格を売りに患者様を集客し、流れ作業的に手術をするクリニックだったのです。 一人の患者様に対してゆっくりカウンセリング時間を取り、丁寧に経験がある専門医が美容外科手術を行うことは収益的にマイナスになるという判断で、未経験にちかい技術で流れ作業のように雑に手術を行う方針なのです。 臨床経験豊富な医師は当然、こういった診療には疑問を持ちますが、ほとんど臨床経験の無い医師は、こういった診療が当然のように考えてしまいます。 つまり、流れ作業で行う雑な手術が本来の美容外科手術と考えて安易に行っているのです。 二重まぶたが2万円台、豊胸 22万円 などと驚くような低価格で集客して手術を行っているクリニックです。 二重まぶたの手術が一般的な相場から言って驚異的な価格であることは専門医の私が考えても疑問です。 手術を受けられる患者様へのカウンセリング、準備、手術、アフターフォロー、保証を考えると原価を割っています。 これで本当の医療は受けることは出来ません。 このクリニックの大手だから安心、最高級の安全・安心というキャッチコピーにも疑問があります。 私はこの美容外科で手術を受けられた患者様のやり直しの再手術を数多く行っています。手術手技の稚拙さは、患者様の術後の状態をみても明確です。 実は、この美容外科クリニックは過去に死亡事故を起こしマスコミが大々的に取り上げたことがありました。 医学部卒業後間もない勤務医師に、ワキガの手術を行わせました。 外科での研修や医学的基礎知識に乏しいこの医師は、患者へ致死量の麻酔薬を注射したようです。 患者様は、注射後麻酔薬中毒で死亡。 緊急時の対処方法もわからない医師だったことが患者様のご不幸を招きました。 局所麻酔薬ショックは10万人に1例の割合で発生する可能性があるといわれています。 適切な処置を行えば救命できることもあります。 このクリニックのケースは患者様の体質ではなく医師側の能力に問題がありました。 流れ作業で経験無い医師では、こういったトラブルに一切対処できません。 この美容外科クリニックの医師たちはほとんど美容外科学会への出席も発表も行いません。学術交流で新しい手術手技や考察は自分達の流れ作業的手術に支障がでるのでしょうか。 当然、この美容外科クリニックには学会が認定しました専門医は一人もいません。 死亡事故を起こしたにも関わらず低価格手術費用を売りにこの美容外科クリニックが現在も益々の発展を遂げている事実には驚きます。 美容外科医として18年目になる私が、美容外科手術は慎重にと唱える中、大学医学部卒業直後に大きな手術を簡単と患者へ伝えて執刀する某美容外科医師。 患者様の権利を守り、美容外科医の社会的に認識されるためにはこういった医師たちは排除されるべきと考えております。2019年06月08日
美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No.6
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