2019年06月08日

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No19

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恐怖のクレーマー患者様

美容外科診療では理不尽なクレーマーからの攻撃的で執拗なクレームも対応する必要があります。 クレーマーは最初から無料で美容治療を受ける目的で施術後にクレームをつける場合と途中から自分の気が変わって理不尽な要求を医療機関へ突きつけ治療費の返還を要求する場合があります。 いずれにしてもこういったクレーマーは医療機関以外の店においてもさんざん使用した商品の返品、返金を要求する場合が多いようです。 ホテルにしましても百貨店にしましてもクレーマー対策マニュアルが存在します。わずかなミスでも因縁をつけ宿泊料金をタダにしたり見舞金を請求するケースです。 残念ですが、私どものような個人のクリニックにおきましては患者様を最初からクレーマー扱いにすることは絶対あり得ないので十分な対策を講じておらずクレーマーの餌食になることがこれまでもありました。 特に医療という立場にある人間をターゲットにしたクレーマーが現に存在するのです。 シミの治療で完全にとれないから治療費を全額返還しろ。と執拗に要求する患者様がいました。 治療費用に関しましてもさんざん ディスカウントさせキャンペーン価格で施術を受けたにもかかわらず 治療後に返金を求める計画的なクレーム?と疑わせます。 「完全にシミがとれるとカウンセリングを受けたにもかかわらずシミが取れていない!」 ととんでもないことを口にします。まず、医師として完全にシミが除去できる確約をすることはありません。 なぜなら肝斑のように消失は極めて困難でコントロールするしかないシミもあるのです。また、薄くなるだけでも十分有効である場合も少なくありません。 わずかでも残ったシミに対して攻撃的なクレームをつける常套手段のクレーマーが存在します。 スタッフの対応が悪い、説明不足だ、費用が高すぎる、言っていることが違う などと自己に都合のよいことを一方的に主張して譲りません。中には脅迫めいたクレームをつける患者様も存在します。 これまでは、こういった理不尽な患者様へも時間を割かれるリスクを恐れ返金に応じなければならないかなと考えておりましたが、医療機関としてしっかりご説明させていただき、資料もお渡しして、現在医学で有効とされる治療を行い問題がなければ決して 理不尽なクレームに屈することはありません。 医療トラブルというと医療機関や医師側のミスや過失が取り上げられますが、クレーマーという異常な粘着気質を持っている患者様が存在する事実もあるのです。 以前、診断書を知人の医師に偽造させ返金を要求させたケースがありました。 クリニックの顧問弁護士を通じ 偽造診断書を提出した医師を刑事告訴する旨を伝えたところ態度を一変させ、理不尽な要求はなくなりました。 クレーマーにはまず、ホスピタリティを持って、納得できる再治療などをご説明し納得していただくことを優先させますが 理不尽な要求を繰り返したり脅迫ともとれる行為を行った場合は残念ですが、法的な対応をしなければなりません。 医師は患者様の健康や診療に置けます安全を保障し守る義務がありますが、自分の身をクレーマーという恐怖からも守らなくてはならないということが実際の事例から体験しました。 こいったクレーマーに多くの時間を割いて他の患者様への診療がおろそかにならないように 医療機関としてのクレーマー対策も必要な業務であることは残念でなりません。
2019年06月08日

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No18

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悪魔の化粧品

何でも流行りの成分は配合する・・・といった化粧品メーカーがあります。 その中でもハイドロキノン配合化粧品には要注意です。 クリニックの関連企業ではなぜ シミに対して有効性の高いとハイドロキノンを配合しないのかと時々、患者さまやドクターズコスメ愛用者の方々から質問されます。 理由は簡単です。 ハイドロキノンは医薬品としてとらえられるべきものであり 酸化しやすく化粧品への配合の安全性は確実に確認できていないからです。 ハイドロキノンはアルブチンの百倍とか(試験管内での話し)効果ばかり話題が先行しているような状態で、安全性に目を瞑って使われる方もおられるかと思います。 過去には日本では化粧品への使用が禁止されていたため、一部の皮膚科でしみ治療に細々と使われている程度でした。 非常に不安定な物質で単に水に溶かしただけではすぐに酸化されて茶褐色へと変化します。 クリームに配合するとピンク色へと変化するので、安定性の確保には苦労を伴う原料です。 もともと日本で禁止されていたのは、安全性に関するデータをどこのメーカーも厚生省に出さなかったからです。 ただ、2001年の化粧品規制緩和後には、安全性データがなくても企業の責任で医薬品成分と一部の配合禁止成分以外は使えるようになったため、ハイドロキノン化粧品が登場しました。といっても化粧品メーカーが安全性を確認したりしたわけではありません。 当然、毒性が強いので、ハイドロキノンに対して規制を設けている国は多く、本場アメリカでは3ヶ月の使用で効果がなければやめるように化粧品に書いてあります。日本と同じく化粧品緩和が進んでいる欧州でも ハイドロキノンを禁止成分に指定して国外からの持込みを阻止しています。日本では非常に曖昧な状態となって、化粧品へのハイドロキノンの注意書きもされず、禁止もされず野放しのような状態となっています。 専門医の監視下で使うハイドロキノンですと、客観的に専門医が判断して、使用の中止など助言してもらえますが、化粧品に配合されている場合は、アメリカの化粧品のように注意書きもなく、いつまでも曼然に使い続けるのが実情ではないでしょうか。 つまり漫然と酸化したハイドロキノンを化粧品として使用することは間違いなく問題があるのです。 大手化粧品メーカーでは配合を見合わせている理由がここにあるのです。 ハイドロキノンは酸化すると毒性が強くなるので、よほど安定性を重視して化粧品を作りこんでいる企業の製品でないと危なくて使えません。というよりハイドロキノンは医師の処方の元に使用する医薬品として取り扱われるべきものです。 ちなみにハイドロキノンの美白効果というのは、チロシナーゼの働きを抑えるのと、小さなメラニン同士がくっついて大きなメラニンになるのを防ぐことで(メラニンの重合防止)威力を発揮します。 残念なことにハイドロキノンは有効に作用する量(美白)と副作用がでる量(刺激)がちかいので、確かに威力はあるが細胞にも負担が大きく一般的な化粧品にハイドロキノンを配合されることはありません。 ヨーロッパで禁止されるのは意外ではなく当たり前ということでしょうか。 アメリカでも規制強化が検討されているようです。安全性を無視した営利優先の流行を追う企業の餌食にならないようしっかりしたコスメの知識を女性の皆様には身につけてほしいです。
2019年06月08日

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No17

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逮捕され自己破産した名古屋の悪徳美容外科医

旧帝国大学医学部卒 無経験で美容外科医に転身→医師法違反で逮捕、医業停止、自己破産 平成9年名古屋で悪徳美容外科医が医師法違反で逮捕され自己破産し行方をくらます事件が発生しました。旧帝国大学医学部卒業で愛知県下の私立医大で胸部外科の講師を務めていた当時50歳のS医師です。美容外科は儲かるからという理由で一切の研修、経験もなく美容外科クリニックをスタートしました。 胸部外科の俺様が美容外科医になってやったからどんな手術でも簡単に上手くおこなえるんだ!というPRが彼の売りだったのです。待合室には、医学博士認定証、旧帝国大学卒業証書が自慢げに飾ってあったそうです。 大学では臨床を離れもっぱら動物実験を担当して臨床はほとんど開業直前まで行っていませんでした。プライドはすこぶる高く、旧帝大出身の俺様が美容外科をやってやるんだから どんな手術も簡単にできるんだとの思い込みで本を参考にしながら豊胸手術を生まれて初めて行いました。 ところが、局所麻酔でスタートし患者が痛みを訴えるためどんどん量が増え、局所麻酔中毒で患者がショック状態、回復せず救急車で日赤病院へ転送。数日間、意識不明の状態に。かろうじて生命は無事でしたが、脳へのダメージが残り健忘症に。この時の恐怖の出来事は後日、S医師の下で勤務していたスタッフから詳細に聞くことができました。 常識ある医師であればここで落ち込んで慎重に手術を行うのですが、いつも酒の勢いで手術を始めるS医師は、死亡事故にならなかったのは俺様の腕が良かったからと 周りに納得させ でたらめな手術がより一層 加速して行われたのです。失敗やトラブルはすべて患者のせい。お前が動いたから皮膚が腐ったんだ、お前が安静にしていなかったからこうなったんだ。俺はベテランの胸部外科医で美容外科医だからミスを犯すことはあり得ないんだと患者さまを恐怖心が湧くように怒鳴りつけ医療ミスも握りつぶしていたようです。 さらにS医師は事務長として雇用していた不動産会社に勤務していた友人の男を偽医師にしたて診療行為を行わせていたのです。ハワイへ遊びに行った時、この事務長に医療行為を行わせトラブルを起こした事件で逮捕され地元の新聞のトップ記事として大きく報道されました。なんとこの後も診療行為を繰り返して被害者を出していたのです。 被害を受けられた患者さま達が、S医師が自己破産して行方不明になってから私のクリニックへも数多く訪れました。鼻のホクロをメスで大きくえぐられて見るにも無残な陥没状態になりうつ状態になった女性患者様やコンジロームという性感染症の一種の疾患を電気メスで性器を滅茶苦茶に切り刻まれた若い女性患者様、ワキガの手術で皮膚を削られすぎて壊死を起こしケロイド状の傷跡が残り上腕の挙上困難で苦しむ若い女性患者様。多くの若い女性患者様がS医師の被害にあっていたのです。 S医師の悪行は名古屋でも有名でした。医学博士、旧帝国大学出身、胸部外科出身、大学講師とエリート意識が強く、他人の意見を一切聞こうとはしなかったようです。大学も女性関係、手術によるトラブルで退職したことが後日判明しました。 S医師が起こした事件で患者さま以外にも大学関係者やこのクリニックで非常勤務していた医師たちが大きな被害を受けたことは言うまでもありません。 昨年、横浜で逮捕された S医師と極めて似た事件が既に10年以上も前に名古屋で起こっていたのです。有名大学出身だから、医学博士だから、自信を持った先生だから・・・必ずしも美容外科医としての資質を備えているわけではない教訓のような事件でした。医業停止処分が解けた今、S医師はどこかで美容外科医としてメスをふるっているかもしれません。
2019年06月08日

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No16

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相次ぐ美容外科のトラブル・事故の報道

以前には表に出なかった美容外科のクレームやトラブルも最近では大きくメディアで取り上げられるようになってきました。 医療過誤とは異なり治療費用の不当な請求によるトラブルも数多く存在します。 最近報道された内容です。 脱毛や豊胸手術などで、医療機関に不当なクレジット契約を結ばされたとするトラブルが相次いでいる。 割賦販売法は、商品やサービスに欠陥があった場合に、信販会社への顧客の代金不払いを認めているが、 医療行為は対象外なのが背景にあるようだ。 弁護士らは25日に初の専用電話「高額美容医療被害110番」を実施する。 「11万円との広告で包茎手術を頼んだが、手術時に『170万~180万円かかる』と言われ、 既にクレジット契約書が用意されていた」「8万5000円との宣伝を見て診療所で二重まぶたの手術を相談すると、 2時間説得され270万円で契約、術後、まぶたが腫れた」 第二東京弁護士会の消費者相談には、こうした医療ローンの相談電話が月1~2本かかる。 同様の電話が医療相談の窓口にも寄せられるという。 国民生活センターによると、美容医療に関する苦情・相談は06年度に1253件で、3年間で1.4倍に増加。 契約・解約絡みは、全体の8割近くを占めた。 エステにしても本来の業務を逸脱した営利優先主義のサロンが業界のイメージを悪化させますが、美容外科も同様です。 業界浄化のため徹底的に膿を出す必要もあります。 行政も厳しく取り締まっていただきたいです。
2019年06月08日

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No15

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エステの医師法違反

最近、時々エステでの医師法違反で経営者やスタッフが逮捕された報道を見かけます。 エステではいわゆるブラックボックスのなかで医療類似行為が公然と行われている場合があります。 つまり医療類似行為に近いほど収益が向上するためです。 本来のスキンケア、癒しの施術では大きな収益が望めないため、医師法違反を犯してまで光脱毛やほくろ取り、シミ取りといった違法行為を行っていると予想されます。 専門性や資格がない人たちにはリスクがわかりません。また失うものもないため過大な広告や施術を行いがちです。 エステティシャンには残念ながら国家資格はなく今日から私はエステティシャンとしてすぐに業務が可能なのです。 以前は脱毛には高度の知識と技術が必要でしたが昨今では光脱毛機器が出現して容易に誰でも施術可能となりました。 しかし、熱傷のリスクは高まり設定ミスをすると熱傷や色素沈着といったトラブルも生じます。 私のクリニックへもエステの脱毛でかなり大きな熱傷を引き起こされ治療に訪れる患者さまもいます。 エステの施術を否定するわけではありませんが、法は順守しなくては社会が成り立ちません。 営利のみを追求する大手エステチェーンの実態もおぞましいものです。 棒グラフで獲得したお客様の売り上げをエステティシャンで競わせ料金のつり上げ、半ば脅迫ともとれるようなトークでの強引な勧誘。 キャンペーンやお試しでお客さまを釣って高額なコースの契約を結ばせる。 特殊なビジネス交渉であり手口です。 先日も上場エステ企業 ラパルレに業務停止処分が下りました。 このエステもかなり強引で詐欺的な手法で売上を伸ばしていたようです。 業界のイメージをさらに悪くした事件と報道でした。 私が許せないのは自らを磨きたいという女性の心理を逆手にとってお金儲けの道具としてエステを利用したり美容外科や美容皮膚科治療にはリスクがあると嘘をついてエステの施術を勧めるエステティシャンが数多く存在することです。 美容外科の脱毛は痛くてトラブルも多く大きなリスクがあるとお客様へ虚偽の説明を行いエステの安全性や手軽さを強調して契約を結ぼうとするマニュアルの存在も確認しました。 このマニュアルには美容外科医の誹謗中傷ともとれる内容が列記されていました。全国の美容外科医がこのマニュアルを見たら大きな怒りをエステへ向けるのではないでしょうか。 そこにはエステティシャンとしてのプライドや気品はなくお金儲けの手段としてエステを隠れ蓑にしている実態が見え隠れします。 当局にも厳しく取り締まっていただき業界が正常化されていくことを願っております。 医師法では、強力な光やレーザーを毛根部に当てる脱毛行為を医師以外が行うことを禁じている。
2019年06月08日

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No14

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偽医師による美容外科治療

しわ取り薬を無資格注射、医師法違反で韓国人女を逮捕という新聞記事を最近見かけました。 何とこの偽医師にひっかかり美容外科手術?を受け大変なお思いをされた私の患者さまがいたのです。 ある知人から韓国から有名な美容外科医の先生が来日して特別に鼻の手術がしてもらえると具体的な説明や手術法も聞かないまま自宅で隆鼻術を受けたのでした。 その後、すぐに何か異物を挿入された鼻は赤く腫れあがり悲惨な状態に。 ちょうど赤坂での診療の時でしたので友人の美容外科医に依頼してすぐに修正手術を行っていただきました。 とんでもないモノが鼻に挿入されていたのです。 加工もせず既製品の大きなプロテーゼが、ただでたらめに挿入され炎症を起こし感染状態にありました。 幸い、早期の対処で事なきを得ましたがこの逮捕された韓国人女性の施術だったようです。 美容外科手術でクレームが殺到してやばいと思ったのかボトックスなどの注入に変更して荒稼ぎをしていたようです。以下が逮捕時の記事です。 <記事> 医師免許がないまま、顔のしわを取る薬を女性に注射していたとして、警視庁が、韓国人のエステティシャン崔福礼容疑者(53)を医師法違反(無資格医業)の疑いで逮捕していたことがわかった。 しわ取り用の薬には、海外で副作用による死者が出ているボツリヌス菌毒素が使われていた。国内では美容整形での承認を受けていないため、医師以外の入手は難しく、組織犯罪対策1課は薬の入手ルートを調べている。 調べによると、崔容疑者は昨年3月~10月、千葉市中央区の自宅などで、韓国人女性ら客5人の顔のしわを取るため、神経を一時的にまひさせて筋肉を弛緩(しかん)させる効果があるボツリヌス菌毒素が入った薬を注射するなど、無免許で医療行為をした疑い。 崔容疑者は1998年に来日、2000年ごろから、韓国人を相手に自宅などで美容整形を行っていたといい、「プチ整形が流行していた韓国で注射方法などを教わった」などと供述している。 昨年11月には、同市内でエステサロンを開業したが、客が集まらずに約1か月で閉店した。 崔容疑者は先月15日、ごみ捨て場に注射薬の空き瓶などを捨てたとして、廃棄物処理法違反の疑いで逮捕されたが、ごみから使用済みの注射針約300本が発見されており、同課は、無資格で医療行為をした女性は数百人に上るとみて、調べている。
2019年06月08日

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No13

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恐怖の中国製美容医療材料

BTXAという中国製のボトックスともいえるシワ治療薬が存在します。 成分には豚のコラーゲン(ゼラチン)が入っているため、アレルギー反応が比較的高率にみられます。しかも中国の製品には生成技術の不備から不純物が多量に混 入しているとも言われているのです。当然ですが、FDAの認可は取れていません。また、品質管理上の問題があり、1バイアルあたりの単位数が、最大20倍 を超えるばらつきがあります。 つまり、知らないうちに、規定量の10倍の注射を受けていることがあります。 BotulinumToxin TypeAの性質上、1回に大量の成分の注射がなされた場合、抗体産生が起こり(成分に対して免疫ができる)、その後、一生、 BotulinumToxin TypeAによる治療が無効になってしまいます。業者が安価で購入できると医療機関へアプローチを繰り返す粗悪品です。 アラガン社製のボトックスの4から5分の一の価格での購入可能ということで悪徳業者が美容外科、美容皮膚科クリニックへ売り込み攻勢をかけている粗悪品です。 この薬剤を他の医療機関で使用され全く治療効果が無かったと訴える方が最近増えています。当院にも多くの患者さまが中国製のボトックスを注射され全く効果が実感できないと再治療に来られています。 ディスカウントでボトックスを施術する大手美容外科クリニックで当然の如く使用されています。ワキガ、多汗症で多量のボトックス?必ず薬剤の名称を確認する必要があります。 美容医療の質を落とす、あってはならない行為です。 食の問題以上に表に出ないだけ深刻ではないでしょうか。 シワの治療や多汗症の治療で知らないうちに中国製の不純物が混じった医療材料を注射されて生命に危機を及ぼす可能性すらあるのです。安全性は疑わしい、というより営利のみを目的とした粗悪医薬品といっても過言ではありません。 ボトックスは注射という簡便な施術で、比較的副作用も少ないため薬剤まで気にとめない患者さまも多いようですがしっかり担当医と使用薬剤に関しまして話し合ってください。金儲け主義のクリニックは、具体的な薬剤や治療内容に関しても決して時間を費やさないでしょう。 美容医療には昨今、質が求められるようになりました。大手美容外科チェーンだけではなく美容的医学知識も乏しい皮膚科医や内科医、産婦人科医が俄か美容皮膚科医として中国製のボトックスを使用して低価格で患者さまを集客しているケースもあるのです。 自分の身は自分で守らなければならなくなりました。 ディスカウントした質の低い医療。美容医学の発展を妨げることにならないか危惧しております。
2019年06月08日

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No12

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儲かる治療はどんどん行う

最近では、レーザー治療機器をはじめ、多くの治療システムや治療法、注入材料が出現して美容治療玉石混合時代に突入です。 私が、美容外科医として働き始めた頃は炭酸ガスレーザーが唯一の治療用レーザー照射システムでした。 18年前、初めて炭酸ガスレーザー照射器を見た時は感激しました。肉が瞬時に切断でき名刺に簡単に穴が開く。 これは凄い。まるで宇宙戦争の最先端武器 レーザーガンのようでした。 子供の頃、あこがれたレーザー銃を手に取った感動でした。しかし、すぐにその治療範囲の狭さと使い勝手の悪さに気が付きました。最初の炭酸ガスレーザーは必要以上に大きくいちいち大きなタンクに炭酸ガスをセッティングしなければならなかったのです。治療目的は切開とホクロの除去だけ。大きな期待を抱いていち早く導入した私も高額な価格の割には使えないな、という印象でした。実際、治療にはほとんど使用しませんでした。この頃、包茎手術ブームで男性専門のクリニックが続々と開業されました。レーザー手術を売りに患者獲得を伸ばしてきました。 しかし、実際は杜撰なものでした。 傷跡は火傷のごとく醜く治癒も悪い。メスでの切開がはるかにキレイな傷跡で治癒することとは対照的でした。 レーザーという名前が魔法のイメージを患者様へ付けてしまったようです。 今では包茎手術をレーザーを使用して行うナンセンスな方法を採用しているクリニックはほとんど見当たりません。フォトRF、ポラリス、サーマクール、フラクセル、スマートリポ、スレッドリフト・・・・新しいシステム、新しい治療が続々出てきました。 医学部卒業後、すぐに開業した医師がこれらのシステムや治療法をいきなり導入して治療を始めます。まるで最新機器のカリスマドクターのごとく。その結果は言うまでもありません。どんな治療も長期予後が重要です。その場が良くても将来、問題を生じる治療であってはいけません。新しい治療技術取得には時間も知識も経験も必要です。 患者様から先生のところは○○治療はどうして行わないの?とよく尋ねられます。○○もできないのですか?とも尋ねられます。経験が無かったり、技術や知識が不十分な時は、当然ですが私はできません。その治療が日本である程度、認知され副作用や予後がはっきりするまではすぐに飛びつくことはありません。医療において利益優先の考えであれば早い者勝ちです。なんでもかんでも治療を行っている医療機関や美容外科医が優れているのでしょうか? 医療サービスはディスカウント店でもデパートでもないのです。 患者様個人に合わせて治療を提供しその後もケアする必要があります。どんな手術でもパーフェクトにできる医師が果たして本当に存在するのでしょうか?どんなトラブルにも対処できる能力を持った美容外科医がはたしてどの程度の割合でいるのか疑問です。 中途半端な知識と技術で患者様へ医療を行う医師がいないことを願います。
2019年06月08日

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No11

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未経験の医師がいきなり美容外科医に最近、全国的に美容外科クリニックの開業ラッシュです。

一般的に内科や外科を開業するまでには最低でも10年の臨床経験が必要になります。 専門医として症例の経験や基礎手技を学ぶに最低限必要な期間です。 ところが、美容外科では、わずか1-2年の臨床経験でいきなり開業するケースも少なくありません。短期間の臨床経験で開業してしまう医師は、大手美容外科クリニックに勤務していた医師が多いようです。 なぜでしょうか? これは大手美容外科クリニックのほとんどがしっかりした研修システムが確立されておらず、手技習得や学術研究、しっかりした臨床経験が出来ないからです。 こんなものか。 簡単に手術できるな。 適応なんか何でもいいんだ。 患者がクレームを訴えなければ全て手術は成功だ。 とりあえず麻酔してメスを入れればいいんだ。 と極めて安易な気持ちで美容外科手術を始めます。そこには患者様への医療サービスというより利益を優先にしたビジネスのみが際立っているのです。たった、数十分の手術で100万円単位の手術費用を得ることができると金銭感覚まで麻痺してしまうのです。 広告やカウンセリングのノウハウさえ習得すれば、学術的考察や手術手技、トラブルの処置などは二の次。1-2年で自称 カリスマ美容外科医の誕生です。自ら天才美容外科医と名乗りメディアへも登場。驚いたことには臨床経験1-2年の自分の経歴を堂々とHPへ掲載されている医師もいます。どんな天才でもどんな器用な医師でも臨床経験 1-2年で美容外科クリニックを一人で開業できるほど美容外科は低レベルの学問でも医療でもありません。とても残念な話です。 さらに、内科のみの臨床経験しかない医師が開業とともに美容外科診療を取り入れ、それまで施術したことがないボトックスの注射やコラーゲン注入、プチ整形、スレッドリフト、フォトRFなどを経験豊かな医師のごとく行うケースも実際に少なくありません。 簡単に見える施術や手術ほど奥が深く慎重に行わなければならないこともあります。治療の適応や万が一、トラブルが起こった時の適切な処置ができることが絶対に必要なのです。当然、いきなり美容外科医になった医師には無理な話です。 美容外科医として開業して繁盛することと、美容外科医として優れていることは全く別問題です。美容外科医は常に勉強し技術向上に努め、自分の出来る範囲で慎重に患者様へ医療サービスを行うことが大切なのです。 自称、美容外科医には十分ご注意ください。
2019年06月08日

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No10

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ワキガ・多汗症手術のトラブル

効果が無くてもトラブルが起こっても、顔と違い泣き寝入りでも済まされるのを前提にワキガ・多汗症手術が行われている現状があります。 ワキガ・多汗症手術は保険が適応になる手術ですが、一般的には手術後には入院をして術後のケアを行います。なぜ、入院まで必要でしょうか? ワキガ手術自体は、専門医にとって簡単なものです。 しかし、術後の安静、ケアが他のどの美容外科手術より重要です。 皮膚を一度剥がして、裏側から臭いの腺であるアポクリン腺、汗の腺であるエックリン腺、黄ばみの原因である皮脂腺を削除するため皮膚へは大きなダメージが加わります。このケア無しでは手術の成功とは言えません。 つまり、皮膚移植と同じ状態の剥がした皮膚を再度、生着させる必要があります。 少しでも安静を保てないと皮膚が浮いて内出血が起こり、その上の皮膚は壊死を起こします。 ワキガ・多汗症手術は可能であれば術後1週間は安静が必要です。少しでも動いて内出血でも起こすと大変です。 全ての美容外科手術の中で最も壊死が起こりやすいリスクの高い手術です。 壊死を起こした患者様の患部は醜い瘢痕が残ります。この傷跡に悩む女性患者様を数多く診察してきました。 ワキガ・多汗症手術の傷跡を知っていれば患者様は絶対に手術を受けなかったと思います。 このリスクの高いワキガ・多汗症手術を日帰りで通院無しで行うことは医学的に不可能です。 簡単・完全・すぐに日常生活が送れる効果的なワキガ手術は絶対にありません。 どんな上手な専門医が丁寧に手術を行っても100%臭いが無くなることは困難です。 こういったリスクを手術前にしっかり患者様へ説明することは当然の義務です。 残念ながら多くの美容外科では手術のメリットのみを強調してリスクを十分説明していないようです。 吸引法では満足な効果もほとんど期待できません。超音波で確実に治療することも困難です。 患者様の身体に傷をつけるだけで効果が無いワキガ手術を行い、高額な手術費用を要求する美容外科医。 見えない場所だからクレームになりにくい、手術内容が内容だけにクレームになりにくいという患者様の弱みに付け込んで強引に手術を勧める美容外科医の存在には驚きます。 美容外科医は効果だけでなく傷跡の管理もしっかりする義務があるのです。 全く傷跡が残らない、効果的なワキガ・多汗症手術は存在しないのです。

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