吸引法とは?
吸引法は吸引法手術のことで、吸引管で吸引操作によるワキガの原因となる汗腺を吸引除去して治療するという手技で開発されました手術方法のことです。
ワキガの治療法として、吸引法手術が美容外科クリニックで実施されていたのはすでに20年以上前のことです。
吸引法手術当日より、デート可能、痛みが無い、傷跡が残らない、簡単に・・・ 等ダウンタイム無く 手軽に受けられるワキガ治療法として某美容外科クリニックによるキャッチコピーにより大々的な広告戦略で過去、一定期間実施されたいましたワキガ治療法です。
当時は、脂肪吸引を行う吸引管の細いサイズのものを使用し数ミリほどワキの皮膚を切開し 従来のワキガ手術法のように皮膚剥離を行わず皮膚の裏側から皮下組織を擦って掻き出す手術が実施されていました。
ワキの皮膚を剥離をしないためガーゼ固定は不要という術後のケアでしたが 実情は、術後の出血、血種形成など合併症が少なからず起こっていました。 吸引管によって臭いの原因である汗腺を含んだ皮下組織を掻き出すだけの手術のため 従来のいろいろな手術法と比較して効果は劣り、数か月間、多少臭いや汗は減少してもほとんど元に戻ってしまう不完全な手術法でした。 このため吸引法手術を受けた患者様からのクレームが多発して、有効性も否定され 現在では、ワキガ治療として吸引法手術を実施している医療機関はほとんどありません。
吸引法手術とミラドライの比較
吸引法手術は、非観血的治療法のミラドライと違い医師が行う施術するにも関わらず効果は劣り、実際には手軽に行えるワキガ治療法とは言えません。
ミラドライと違い表皮へのダメージは血種形成を起さなければ、殆んどなく痛みが少ないことが特徴でした。
こどものワキガ治療への吸引法
子供のワキガ治療は大人以上に治療が困難です。吸引法は子供に対しては選択すべき治療法ではありません。子供は組織再生能力が高く 成人以上に汗腺をしっかり削除、破壊しないと再発する可能性が極めて高く吸引法で完治は目指せません。
吸引法はどの部位でも可能?
スソワキガにも行われたケースがありましたが、Iラインなどでは治療が不可能で乳輪、肛門への治療は適応外となります。
吸引法の手術の流れ
1:施術範囲のデザイン
2:消毒
3:キシロカインによる局所麻酔
4:皮膚小切開
5:吸引管挿入、皮膚の裏側より汗腺を含む皮下組織の除去
6:切開部の縫合
7:圧迫固定 皮膚剥離を行わないため患部へガーゼを当てるだけの簡易処置を行う医療機関もありました。
ダウンタイム
術後の患部の固定除去が不要でほとんどの患者は縫合創の抜糸のみの来院、もしくは症例によっては、溶ける糸を使用して抜糸不要。
たった1回の通院手術で完了 を謳い文句で集客を行っていました美容外科クリニックも少なくありませんでした。痛みは皮膚剥離を行わないため少なかったのですが固定が強固に行われないため術後に剥離部位の出血、血種形成を起こす症例もありました。治療する範囲は他の手術法と比較して小範囲のため、醜い広範囲の傷痕や瘢痕拘縮などが残るリスクはほとんどありません。
吸引法の相場
現在ではほとんど実施されていない吸引法手術ですが、当時は10-20万円ほどの手術費用が相場でした。
さかえクリニックでの吸引法手術の考え方
当院では吸引法は
1:効果が全くといって期待できない
2:術後に血種形成を起こすリスクが少なくない
3:他のワキガ治療法としてダウンタイム少なく確実に永久的効果が得られる満足度の高い EL法の施術 https://sakae-clinic.com/skin_care/axillary_odor/ が患者様へ提供が可能
の理由から吸引法は行いません。
吸引法がおすすめな方は?
現在では治療法の選択が増えたこと、永久的効果を望む場合は意味がない治療のため、お勧めの方はいません。
吸引法の特徴
手術全盛期の時代に大手美容外科クリニックグループのPRでの集客を目的に開発されたネーミングと術式であり、有効性も低く、そのほとんどが再発してしまう中途半端な治療法です。臨床的な意味はありません。
吸引法の注意点
決して受けるべきワキガ治療法ではありません。汗腺を含んだ皮下組織を吸引する操作だけではワキガ・多汗症は完治には至りませんし皮膚の創が残るだけで無意味だけでなくマイナス効果が大きなワキガ治療法といえます。故稲葉益巳 博士もワキガ治療として吸引法は詐欺的手術であり学術的見地からも 倫理的見地からも決して行うべき治療法ではないと断言できると 日本美容外科学会でも熱弁されておられたことを覚えています。