2021年11月19日

性感染症 性病とは?

Reading Time: < 1 minute性感染症 性病」とは、キスやセックスなど、肉体的 性的な接触行為によって同性間や異性間で感染する疾患のことです。 他にも血液感染や母子感染などもあります。医療従事者の針刺し事故やウイルス性肝炎、AIDSの母より子供への母子感染。その多くが性的接触行為による感染で、性的活動が増えてくる年齢から急激に性感染症の数が増えてきます。 性的な接触行為は、性器間の接触だけを指すものではなく、オーラルセックスやアナルセックスも性的接触行為になります。性感染症の中には、ごくまれに、浴場などで感染者からの分泌液による体液が接触しただけでも感染する場合もあります。 過去には性感染症の事を「性病」と呼んでいましたが、法改正が行われた現在では、「性感染症」あるいは「STD(Sexually Transmitted Diseases)」「STI(Sexually Transmitted Infections)」と呼ばれています。 その種類は20以上もあり、いろいろな潜伏期・特徴・症状・感染経路がありますが、性感染症すべてに自覚症状があるわけではありません。自覚症状が無い性感染症もあることから感染した事実に気づかない人もいます。感染が分かった時には多くの人に感染させている可能性もあり、自覚症状が無いから安心とは言えず 行為があれば注意が必要です。性感染症の恐ろしいことは自覚症状なく感染が身体全体へ波及して女性なら不妊症の原因となったり神経が破壊されたり命の危機にまで至る可能性があることです。パートナーとの信頼関係も破壊されるばかりか家族崩壊のリスクもあります。感染の機会があれば必ず定期的な性感染症の検査をお勧めします。ただし、性感染症はそれぞれの潜伏期や感染直後や一定期間では検査しても偽陰性となることもあり 感染の可能性がある日からどの程度経過しているかも検査実施日には大切になります。検査の結果が陰性だから感染していないとは言えないのです。特に梅毒やHIV抗体に関しましては、感染初期には検査で陰性となっても実際は感染している可能性もあり注意が必要です。https://sakae-clinic.com/body-care/std/
2021年11月19日

ワキガ 稲葉式手術法

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稲葉式手術法

ワキガ治療の日本を代表されます大家、故稲葉益巳先生が開発された稲葉式ワキガ削除器を使用して、1センチ弱の切開創から長い剪刃という外科用ハサミで皮膚を剥離した後に稲葉式削除器を皮下へ挿入して皮膚の裏側からローラーのついた剃刀の刃で皮膚の上側を圧迫して裏側に充てた刃を滑らせてエックリン汗腺、アポクリン汗腺、皮脂腺を削り除去する手術法です。
私は、今から30年以上前に美容外科医として研修を積んでいたころ、稲葉益巳 博士の東京都杉並区阿佐ヶ谷にあります稲葉美容外科で稲葉式手術法の見学を何度も行わせていただきました。そして直接、稲葉式手術のご指導を受けた数少ない医師の一人です。
当時は発毛理論、ワキガのメカニズムなどご自身の研究室にご案内いただき稲葉益巳博士とワキガ・多汗症のベストな根治療法のご教授いただきましたことを昨日のように覚えております。 現在のようにワキガ手術法や他の治療法が普及しておらず稲葉式手術こそが完治が見込める唯一の治療法として有名でした。稲葉美容外科は全国からワキガ・多汗症で悩みを抱えた患者様を集客していましたが、ダウンタイムが長く術後の傷痕もかなり残存するため、現在では、ダウンタイムの長さやリスク、傷跡の問題もあり 指導を受ける場もないことから施術を行う医師の数が激減しました。
特定の医療機関では、ローラークランプ法という名称で同様の手術法の変法を実施されています。

稲葉式手術法の欠点

ワキの皮膚を広範囲剥離して稲葉式削除器を挿入して皮膚の裏側から汗腺をできる限り除去する方法ですが、ダブルタイオーバーという2週間ほどの長期間の強固な固定が必要で、本来であれば長期入院治療が必要なほどのダウンタイムのため日常生活への制限や肉体的制約があります。
いくら皮膚切開創小さくても剥離範囲が広く出血が起こりやすく血種形成が起こると広範囲の皮膚壊死を起してしまうリスクもあります。
しっかりした固定が困難で、確実にワキの術部へガーゼなどで固定しないと剥離した皮膚の形状がアコーディオン状に折りたたまれたジャバラ状に変形したり、術後に粉瘤形成したり、瘢痕化します。
高度な職人技の技術が必要で、稲葉式手術をしっかり行える医師は多くありませんでした。
現在、ワキガ・多汗症治療のメスを使わない治療法の主流となっていますラドライと比較して、高度な技術とダウンタイムから効果が根治が見込めても普及はしていないのが現状です。

稲葉式手術法の手術の流れ

1:剥離範囲の皮膚へのマーキング

2:局所麻酔

3:稲葉式削除器挿入部位への切開

4:治療範囲の皮膚剥離

5:稲葉式削除器挿入、皮膚の裏側から汗腺組織の剪除

6:止血

7:皮膚へドレーン小切開を加える

8:剥離部位のダブルタイオーバー固定

稲葉式手術法のダウンタイム

切開創は1センチ以下と小さいのですが、皮膚の剥離範囲が広範囲で強固な固定が必要で剥離した皮膚が母床と生着するまで安静を保つ必要があり、最低1-2週間の安静固定が必要。
固定している間は腕を直角に挙上して維持する必要があります。
ダウンタイムは長い治療法です。
固定除去は1週間~2週間後。 傷痕は、裏側から組織を削り取った皮膚が茶色に変色して色素沈着が起こるケースが多いため 肌色として傷跡が目立たなくあるためには最低でも半年以上かかります。

稲葉式手術法の治療費

稲葉式を実際行っている施設がほとんどないため具体的な相場は現在、不明です。
類似法の場合は35万円前後になります。

稲葉式手術法の適応

傷跡が気にならず長期の安静、ダウンタイムが許容でき1回の治療で根治を目指したい方。

稲葉式手術法の意義

広範囲に治療を実施することで完治を目指す手術を1回で終了することを目的。
ダウンタイムが長く、血種形成による皮膚壊死や術後の皮膚瘢痕拘縮、粉瘤、毛包炎発生など合併症も少なくありません。
切開創は小さく目立ちませんが、剥離した皮膚が色素沈着を起したり 瘢痕化することが多いため 術部位の皮膚が変色したりぼこぼこした感じになります。

稲葉式手術法のリスク

・ダウンタイム
・剥離した皮膚の色素沈着や形状変化が起こる可能性
・強固な固定による術後の苦痛を伴うことがあること
・安静にしていないと血種形成が起こり広範囲の皮膚壊死を起こす
・術後に粉瘤形成やセローマという液状分泌物が溜まる状態が出現する可能性
・剥離した皮膚が縮んで瘢痕拘縮という醜い形状となることがある

稲葉式手術法のこれから

*EL法で治療を行う前は私も長年稲葉式手術の縮小術を行っていました。
皮膚を中央の狭い範囲だけ剥離して、術後に合併症を起こさない、固定を3日で解除、ダウンタイム少ない術後の患者様の苦痛が少ない方法を考案して稲葉式削除器での手術を行ってきました。
効果をとるか、傷跡を目立たなくするか、いずれかを優先させることになります。 効果もあり、傷跡も目立たない手術が理想的ですが、これはワキガ・多汗症手術では相反することです。
 新しい治療法を模索して、傷跡が残らない、完治が期待できる、ノーダウンタイム、合併症が無く術後の痛みが無い治療法である EL法を開発しました。
現在では、稲葉式手術は完全に取りやめ EL法をワキガ・多汗症の主たる治療法として実施。 剪除法、稲葉式手術法、実際 多くの手術を30年以上の美容外科医の経験から、患者様にとりましてベストな治療法は、EL法です。。
近年、ワキガ・多汗症手術を1例も行ったことが無い美容外科医が、治療機器だけ購入して看護師に全て施術を任せて、ワキガ・多汗症治療を広告媒体を使用して大々的にPR して実施されている医療機関も少なくありません。 あらゆる手術や治療法を経験した専門医が 直接治療を担当しなければ 患者様にとりまして満足していただける結果は出ません。 治療経験豊富な専門医が、ワキガ・多汗症を直接実施されている医療機関をお勧めいたします。 ワキガ・多汗症の治療は看護師施術によって満足される患者様はまずありませんし、トラブルも多発しています。 医療行為である ワキガ・多汗症治療は 看護師ではなく 熟練した専門医が行うべきと考えています。
2021年11月18日

ワキガ手術 保険適応とは?

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保険収載されています ワキガ手術 有毛部切除術とは

ワキの毛の生えている皮膚を切除する 有毛部切除術という 保険収載されています 手術法があります。ワキのアポクリン汗腺の数を減少させれば、ワキガ臭の抑制は期待できますが、皮膚が切除によって欠損しますので 醜い傷跡が残るだけでなく縫合創の拘縮が強くなり 上肢の挙上制限も起こりうるという大きなリスク、デメリットがあります。 手術費用は保険が適用されるので、自己負担が少なく抑えられます。この有毛部皮膚切除術は昭和の初期に行われていた 腋臭症の治療法でした。外科病院で実施され臭いが出る部分の皮膚を切って取り除くという単純な発想です。臭いは減少しますが、正常な機能を持つ皮膚を切除するわけですから当然、欠損部位は縮んで傷跡を治そうと生体反応が起こり拘縮という現象が起こります。いわゆる引きつれが起こりダウンタイムが長くなるだけでなく日常生活への制限や機能障害のリスクさえあった方法です。私が美容外科医になってから数例経験しています。いずれも患者様は高齢者の方で昔に腋臭症の治療を受けたが引きつれた部位を治してほしいとのご相談でした。 保険での腋臭症手術の適応 保険での腋臭症手術の適応は、下記のように定められています。『悪臭甚だしく他人の就業に支障を生じる事実が明らかであって、客観的に医療を加うべき必要がある場合は給付して差し支えない。軽度のものは給付外。』ですので、患者さんご本人が『気になる』かどうかは問題ではなく、他人がひどく悩まされる状態でないと本来は、保険での手術適応とはなりません。 1 皮弁法 6870点 2 皮膚有毛部切除術 3000点 3 その他のもの 1660点 1点は10円 上記に 初診料や薬剤費用、手術材料費用などが加わり3割負担であればその3割が手術費用となります。 手術時間は60分ほどですが、入院の必要はなく、日帰り手術が可能です。 単純切除ですから特別な手術手技や技術は不要です。

ダウンタイム

有毛部皮膚切除術は、昭和時代の治療であり令和では行うべき治療法ではありません。 術後の傷痕や機能障害を無視して 臭いの出る部分の皮膚組織を単純に切除してしまう極めて時代遅れな治療法です。 皮膚切除は大きな傷跡が残ること、瘢痕拘縮といった皮膚の可動域制限が起こる可能性もあり、医学が進んだ現在におきましては絶対に行ってはいけない手技、治療法です。どうしてこのような時代錯誤の治療法が保険診療収載されているのか疑問です。現在では誰も行っていない治療といえます。

適応はあるのか?

保険収載にありましても実際行っている医療機関は国内にはまずないはずです。絶対に受けてはいけません。当院ではワキガの令和の治療法である EL法を推奨しております。https://sakae-clinic.com/skin_care/axillary_odor/ ダウンタイムが少ない永久的効果が期待できます優れたワキガ・多汗症治療法です。  
2021年11月18日

ワキガ手術 剪除法とは?

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標準的なワキガ手術である剪除法

国内で実施されていますワキガ手術の中で最も標準的で数多く実施されている手術が剪除法です。 ワキガの原因はアポクリン汗腺から出る分泌物質を皮膚の常在菌が分解して起こります。 ワキガの原因となるアポクリン汗腺密度が高い、わきの下の有毛部の中心部分の1、2ヶ所を、数センチほど切開を加え、皮膚を剥離して反転させ、アポクリン汗腺を露出させて実際に目視し、確認しながら手術用ハサミで除去します。アポクリン汗腺を除去した後、皮弁が母床に生着するようにガーゼでしっかりと固定する方法が剪除法の流れです。

効果

ワキの皮膚のように確実に剪除してアポクリン汗腺を除去できた部分は効果が期待できますが、この手術法は皮膚を皮下組織を剥がすという剥離手技が必要で、すそ・乳輪部などのワキガに対しては広範囲に皮膚を剥がすことが困難です。 このためどうしても治療が実施できる部位は限定的になってしまいます。 ワキに関しましても、中央を中心とした部位だけが剥離可能でワキの周囲 つまり上腕側や体幹側まで皮膚を十分に剥離することはできません。 もし皮膚を広範囲に剥離する手技の場合は、原則としまして入院が必要となり 剥離した皮膚を母床に生着させるため圧迫固定を ガーゼを固定するダブルタイオーバーという特殊な方法で行い長期の安静が必要となります。 ダウンタイム 術後のダウンタイムは、皮膚を切開し剥離するため長期になります。剥離した皮膚が母床に完全に生着するためには血流が再行されるのに時間が必要になるからです。 剥離した皮膚が浮いてしまい血種が形成されないように強力な圧迫固定が必要です。強固な圧迫固定を行わないとそのスペースに出血した血種形成が生じて血種ができた部位の上の皮膚が血流不全となり皮膚壊死を起こす可能性があるからです。最低でも1週間-2週間の圧迫固定が必要となります。 固定の際には、糸でしっかりと皮膚とガーゼを縫い付けて固定するため糸痕が醜く残ってしまいます。術後の創の経過は決して良好な症例ばかりではないのです。 傷が完全に治癒し術後しばらくしてから粉瘤と呼ばれる塊のカプセルが生じて摘出手術が必要なケースも少なくありません。 それゆえ 手術以外に適切な治療が無かった時代の治療であり 現在ではほとんど行われなくなっています。昭和のワキガ治療といえます。 剪除法の手術痕が数か月は目立ちますが、半年ほどすればある程度傷跡が目立たなくなり、数年経過すると目立ちにくくなります。 傷跡が残るのが絶対に嫌な方では選択されるべき治療法ではありません。 剪除法が適応となる患者様

1回の施術である程度確実で永久的治療効果を期待したい場合には手術も選択肢の一つになりますが、ダウンタイム、傷跡、術後の様々な合併症のリスクを考えると現在の医療レベルや他の治療法と比較して優位な点が少ないためお勧めできません。

ただし、剪除法は保険適応になりますので保険診療機関では保険が効いて手術を受けることができます。

ワキガ治療費が比較的安価となり経済的負担が減ります。

しかし、外来で行われる手術の場合は広範囲の剪除は困難でリスクも大きくなるためにどうしても効果が悪くなります。 効果を大きく期待した広範囲の剪除法を受けることをご希望の場合は、入院施設がある専門医がいる医療機関で入院して手術を受けられて 1-2週間ほど安静固定を行う必要があります。

入院での手術は、肉体的、経済的負担が大きく入院費用を考えると美容治療と比較して必ずしも保険診療だから安価であるとは言えなくなります。

剪除法が保険適用という理由?

腋臭症は治療すべき疾患であり、治療の対象となりますので保険適応です。

昭和の初期には、外科病院において切除法というワキの皮膚を切り取り、取り除くといった 乱暴とも言えます手術が行われてきた歴史があります。その後、比較的侵襲が少ない剪除法が開発され保険収載されました。

剪除法の失敗とは?

経験が少ない医師に手術を受ければ、効果が期待できないだけでなく合併症の可能性も高くなります。

失敗の要因は、医師の実績・経験、熟練度が低い場合です。

 

剪除法での再発は?

再発の最大の原因は、臭いの元になる汗腺組織の中途半端な除去に尽きます。

皮膚を極限まで薄く植皮を行う場合 同様に削いでいく技術が必要であり、過剰に行うと血行不全によって皮膚壊死を起したり、術後皮膚拘縮が起こり、拘縮性瘢痕や肥厚性瘢痕という醜い傷跡が残ることになります。

その匙加減が難しく、手術は必ず経験豊富で術後のケアにも対応できます専門医に受ける必要があります。

クリニック選びの重要性

腋臭手術の症例数や実務経験年数が明確にわかる担当医に手術を受ける必要があります。

クリニックではなく 手術担当医を選ぶ必要があります。 大手美容外科クリニックや有名なクリニックにワキガ手術経験豊富な専門医がいるわけではありません。

美容外科専門医だから、形成外科専門医だから剪除法も上手というわけではありません。 腋臭症の治療を見たことも経験したことも無い形成外科医や美容外科医も存在します。

特に大手美容外科クリニックではワキガ手術を1例も経験したことが無い院長が ワキガ治療を担当するケースも実際にあるのです。

医師の診療専門性、経験、治療実績を十分確認してから手術を受けるべきです。

剪除法の料金?

保険診療は、保険の自己負担割合によります。

総額は通院回数、処置の有無、薬剤の有無、合併症の有無などでも異なります。

保険診療の場合の外来手術費、

片ワキ 2-3万円程度 

両ワキ 4-5万円程度です。

美容外科クリニックでは自費になりますので20-40万円程度と幅があります。

剪除法のFAQ

術後の痛みは?

皮膚剥離を行いますがしっかり生着して出血して血種形成が無ければ、強い痛みはありません。

麻酔法?

キシロカインという局所麻酔薬を使用します。血管収縮剤で 麻酔効果が延長される目的で含有されていますエピレナミン添加のキシロカインを局部に注射して麻酔を行います。 全身麻酔法での手術は原則としましてリスクがあるため実施されません。

ダウンタイム?

術後の創部のガーゼとテープなどによる固定が必要となりますので術後3日間は一切ワキを浮かせることができない安静が必要、4日目以降も最小限の動きのみ、1週間後に固定除去され通常の日常生活が可能です。 入院の場合は1-2週間のダウンタイムになります。

手術後の合併症・リスク?

最多の合併症は、術後の剥離部位からの出血による血種形成です。すぐに処置しないと血種ができた上の皮膚壊死が確実に起こります。術部の感染はほとんどありませんが、術後しばらくしてから手術部位に粉瘤や毛嚢炎、セローマという嚢胞が生じることがあります。

効果は確実?

残念ですが、身体的負担が大きい割には、完全に臭いが消失することはありません。理由は、皮膚が剥離できない部位は全くアポクリン汗腺の除去ができないためです。

手術適応年齢?

臭いが気になってくる年齢は個人差がありますが早い方で10歳くらいから小学生4-5年生からです。 女児では男児よりも早く臭いが気になってくることが多いようです。手術は原則として確実に安静が実施できる高校生以降です。  
2021年11月17日

ホクロ除去 後のケア

Reading Time: < 1 minuteホクロ治療で大切なことは、除去の方法以上に 施術後のケアです。 いくら綺麗に除去しましても ホクロ除去後の傷痕へのケアが不十分であったり不適切の場合は、除去後の傷痕が残るリスクが高くなります。 切除法にしても炭酸ガスレーザーでの除去にしても 高周波での蒸散法での除去にしても 必ずホクロ除去後には傷が生じます。 この傷を適切な方法でケアすることが 最終的なホクロ除去の結果として満足できるか、満足できないか決定されます重要事項となります。 炭酸ガスレーザーで綺麗にホクロ除去!! という広告を拝見したことがありますが、本当でしょうか? レーザーなら綺麗に除去できる?というのはかなり過大な表現です。 色素細胞を選択的に除去して消失させる。これが究極なホクロ除去の極意です。 平坦なホクロで真皮の深い部分に色素が存在している 色素性母斑と呼ばれるホクロは 盛り上がったホクロよりも 完全除去が困難で 再発率も高くなります。 炭酸ガスレーザーで除去するということは熱をホクロという組織に集中的に加えてその熱エネルギーでホクロ組織を蒸散させることです。ホクロの構成成分は生体と同等と考えてもよいので 大まかに 水 60%、タンパク質 40%で構成されると想定されます。 この組織に熱が加われば 当然熱と接した皮膚の部分は熱傷となります。 この熱傷は真皮の浅い部分であれば 肉芽を生じず上皮化が速やかに行われ 傷跡もほとんど残ることが無く治癒します。 この上皮化をいかに早く推進させるケアを行うかが重要なホクロ除去後のケアポイントです。 最新創傷治癒理論では 創部を乾燥させない 湿潤療法でのケアが推奨されます。 当然、創部への消毒は禁忌。 創部はむしろ毎日洗浄したほうが良いでしょう。 当院では、ホクロ除去後には抗生剤軟膏塗布後に医療用創傷被覆材を創部へ貼ります。 この状態で3日間そのまま放置。 上皮化が進むと想定して3日後にはいったん 創傷被覆材を剥がして創部をシャワーで洗浄していただき もう3日間 創傷被覆材を貼っていただきます。 この最初のケアがとても傷を治す過程で重要となっていきます。 顔と異なり 背部や上肢のホクロ除去後の傷痕は治癒がかなり遅れます。 特に下肢は顔に比較すると3倍以上治癒して赤みが消失するまでの期間が必要です。 身体の部位により創傷過程が異なります。 専門医は経験上、どの部位の傷痕が治癒が早いか、遅いかしっかり理解してそのケアの指導を行っています。 https://www.sakae-clinic.com/wound/ 傷痕の専門医だからこそホクロの傷痕ケアは重要といえるのです。
2021年11月17日

レーザー治療 で やけど?

Reading Time: < 1 minutehttps://www.mbs.jp/news/kansainews/20211115/GE00041054.shtml

レーザー治療で全治6か月のやけど…被害者が医師らを刑事告訴 医療機器は国内未承認

という報道がありましたが いくつか間違いと 問題の焦点のズレが気になったので正確な表現で解説しました。 美容クリニックで死亡事故以外に家宅捜査や刑事事件として報道されるケースは異例です。 美容医療リスクマネジメントとしては、美容医療トラブル発生時の患者様へのフォローや患者様への対応に問題があったため さらに医療トラブル以上に問題が拡大したと考えられます。 まず、この美容医療トラブルは、レーザー治療で・・・やけど・・・とタイトルがありますが、文書内では高周波によるものと レーザーではなく高周波による美容治療の医療事故であることがわかります。 レーザーと高周波は全く異なります。 レーザーは単一波長の光 高周波は電気エネルギー つまり光と電気 全く異なるエネルギーの種類なのです。 レーザーは シミや入れ墨除去 など主として表皮もしくは真皮浅層へのアプローチの美容治療が主たる領域です。 しかし、高周波は表皮ではなく シワ、タルミ治療に使用されることが主であり真皮下ターゲットとした治療となります。 レーザーと高周波を混同しています。 さて次に 未承認機器 ということでJis●●社という医療メーカーの名称もニュース動画に映っており さらに使用したと想定されます機器 ULTRACell ?のパンフレットと思われる写真も写されていました。 これではまるでこの業者も問題と思われてしまいかねません。この業者が、看護師施術を謳って営業をかけてこの機器の売り込みを行っていたのであれば業者の責務も問われることがありますが常識的に考えてそのような推奨をすることはありえません。本来、医師が必ず行うべき医療行為の治療を看護師が行える医療機器ですと営業することは考えられません。 もちろん未承認機器はいかなる業者も国内では販売はできません。実際は、医師が個人の責任において個人輸入を行い 業者がその個人輸入代行を務めるというのが未承認美容医療機器購入の流れになります。 この場合は当然、リースはできませんので全て現金決済となります。 この報道では未承認機器を使用したから問題?というイメージが視聴者に持たれることを危惧しております。現在の美容医療の世界では美容治療を実施する際には未承認機器の使用することが多くを占めており 未承認機器 = 違法 ととらえられてしまうと美容医療サービスの多くは停止しなければならないのです。 未承認医療機器でも医師の責務において使用することは問題ありません。この医療機関の医師もこの機器を導入することは全く問題なかったはずです。 さて、この事件で問題視されているのが 看護師が施術 ということです。限りなくブラックに使いグレーなどと表現される医療行為です。 医師は最初に出力など指示していたようですが、看護師は流れ作業的?もしくは何かのマニュアルに沿って治療を進めていたはずです。この患者様の術直後の傷痕がネット上にありましたので拝見しましたが2-3度の熱傷。一部皮膚壊死と思われるほどの酷い熱傷部位が認められました。 熱傷は擦過傷や切創とは異なり治癒に時間もかかり瘢痕化しやすく瘢痕収縮なども起こりやすいのです。 術後の痛みも相当酷い状態であったことが想定されます。 看護師のスキルというより 医師が施術中も患者の状態など確認するべきでした。当然術後も。 術後に熱傷による皮膚損傷がわかった時点で、早期に熱傷に対する集中的な治療(私ならPRP療法やサイトカインによる皮膚再生療法と湿潤療法、冷却、炎症の抑制などを徹底的に行い毎日 創部のケアを考えます。)が必要だったはずです。 患者様へ その時の医学的な診断と治療などを詳細に説明し謝罪し できる限りの美容・再生医療を行えば傷跡の治癒促進だけでなく患者様の心の負担も軽減できたことが想定されます。 報道では医療機関への刑事告訴ということですので 医療トラブルの結果だけでなく医療機関の対応に不信感を持って激怒されていたことがわかります。 看護師施術 私はこの治療行為はグレーではなく ブラック つまり法的にも問題ではないかと考えております。倫理的には絶対にNGです。 安いからということで看護師施術を患者様が選択されたようですが 治療費を安くするから本来 医師が行うべき施術や治療を看護師に行わせるのは疑問です。 私は法的な専門家ではありませんが、美容外科医として30年以上美容医療を臨床で行ってきましたが 医師に代わって行う看護師施術ほど 問題が多く 恐ろしい結果を招くのではないかと常に危惧しておりました。 縁があります美容医療メーカーに対しましても過去に何度も看護師施術は問題が起こる、倫理的にも法的にも看護師施術は決して行うべきではないので絶対に美容医療機器を取り扱うメーカーとして営業トークで使用してはいけないと依頼させていただいていました。 快く納得して 看護師施術を勧めない美容医療業者様もあれば、反発され看護師にやらせて何が悪いといった態度をとるような美容医療業者も現実には存在します。 今回の事件は 決してこの医療機関がとんでもなく悪徳であるとか違法であるとか大きな問題を引き起こしたか とは思えません。この事件のような美容医療トラブルはほんの一部なのです。 私の元へは看護師施術によって もっと悲惨なトラブルの相談も数多くあります。 氷山の一角といった表現が適当かと思います。 この事件で、今後 美容医療業者もしっかりと襟を正し 看護師ではなく医師が責任を持って美容医療機器を操作して直接、美容医療治療を実施するようなサポートやビジネスをお願いしたいと思います。このクリニックの医師や看護師をかばうわけではありませんが、この事件を教訓として担当医や看護師を叩くのではなく美容医療は慎重に受けるべき 医師が責任を持って美容医療を担当できるきっかけになることが大切であると思います。 女性を幸福にすることが美容医療の目的ですから。
2021年11月17日

ホクロ切除の必要性

Reading Time: < 1 minuteホクロ除去は、ホクロ切除と炭酸ガスレーザー治療、電気分解法で行います。 ホクロ切除には、くりぬき法、切開法があります。 くりぬき法とは字のごとく、メスでホクロをくり抜いて除去する方法です。 ホクロ治療直後の傷跡の状態 これはトレパンという器具を使用して行う事もありますが、メスを使用してホクロの縁から切除して、その跡を縫合せずに肉芽の盛り上がりと上皮化で治癒させる治療法です。 技術を必要としない点、特殊な器具を使用しなくても治療ができる点、短時間で治療が終了する点がメリットですが、いずれも医師側のメリットであり患者様へのメリットはほとんどありません。 悪性を疑わない限り行うべきではない治療法です。 切開法での切除は ホクロを含む正常な皮膚を紡錘形に切除して縫合する方法です。 メリットは確実にホクロが消失させることができ再発の可能性が無いこと、病理検査が容易に可能で悪性腫瘍とわかった後でも対応が可能。 ということです。 ホクロ治療直後の傷跡の状態 デメリットは、傷跡がホクロの直径より大きく残ること、ダウンタイムがあり抜糸が必要となり通院が必ず必要であること。 悪性を疑った場合は必ず、この治療法を実施して切除されました皮膚腫瘍の病理検査を行い悪性でないことを確認して病理診断確定させます。 現在ではホクロの悪性、良性の診断はスクリーニングとしましてはダーマスコピーを使用して実施して、万が一悪性の可能性があることが疑われれば必ず腫瘍を切除除去して、病理診断を実施します。 外注のため検査結果が確定するまでおよそ1週間ほど必要となります。 ホクロ治療直後の傷跡の状態
2021年11月16日

ホクロ除去の麻酔

Reading Time: < 1 minuteホクロ除去の際に使用される麻酔は 原則としまして 塩酸リドカイン つまりキシロカイン https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med_product?id=00000332-003が使用されます。 エピレナミンという血管収縮剤が含有されたキシロカインを使用します。 エピレナミンは治療の時、血管を収縮させて出血を抑制する効果と キシロカインの有効時間を延長させる効果があります。 医学部の教科書には鼻先部位や指先には使用を禁忌と記載してありますが、現在では臨床的にはまず問題が起こることありません。(血管収縮により皮膚壊死が起こる可能性があると考えられていました。) 濃度は、0.5%〜2.0%の製剤が使用されることが多いのですが ホクロ除去では、0.5%で十分な濃度であり使用に問題がありません。 当院では、キシロカインを使用していますが、キシロカイン塩酸リドカインという名称通りPHが酸性 3.3〜5.0 で 生体内、特に真皮内に注射する時、この薬剤の拡散時にPHの差の薬剤性の痛みが生じます。 このためPH調整のためメイロンというアルカリ性の薬剤を混ぜてさらに濃度を下げ PHをできる限り生体に近い PH7.3程度にPH調整を行って自作しています。 実際の使用では従来のキシロカイン注射に比較して はるかに注射時の痛みが少なく 患者様の負担が減ることになりました。 また、注射を行う 針も 30Gから34G と極細の針での注射のため痛みがかなり軽減されます。 ホクロを多数除去する場合はホクロの数だけ注射が必要となるため必ず患者様への麻酔時の痛み緩和ケアが必要となります。 ホクロ除去の麻酔量は少なく簡単といっても 丁寧な注射で疼痛緩和が可能となります。 当院では極細の針の使用、PH調整した自作キシロカイン麻酔薬の使用によりホクロ除去を行っております。
2021年11月16日

乳輪の臭い チチガ治療法

Reading Time: < 1 minuteワキガ・多汗症の治療のご相談の中に 乳輪部の臭いが気になる患者様も少なくありません。
乳輪ワキガ(チチガ)
殆んどの患者様がワキガと併発されていますが 臭いが出る範囲が小さいため他人や自分ご自身があまり気にならないことが多いようです。 実際には治療の絶対数も少なく ワキガの患者様との治療を受けられる比率は10分の一以下です。 しかし、パートナーからの指摘やホルモンバランスの異常から急に臭いが気になってご相談にご来院される患者様も少なくありません。 昔はチチガ、チチワキガ、乳輪ワキガと呼ばれるこの部分の臭いの治療法は外科的にも困難でほとんど実施されていませんでしたが現在では ・ミラドライ ・ビューホット ・BOTOX注射 ・EL法 といった非観血的治療法 つまりメスを使用しない 治療法が主たる治療法です。 しかし、永久的効果が期待でき 一切 ダウンタイム無く治療が可能な治療法はEL法のみです。 乳輪部の臭いは乳頭部や乳輪部よりも乳輪部の縁である皮膚の毛穴から発生することがほとんどです。 これはアポクリン汗腺は毛穴に一致して存在するため産毛の部分が臭い発生ポイントでもあります。アポクリン汗腺から分泌された物質を皮膚常在菌が分解して ワキガ臭となります。 この部分を選択的に皮膚へのダメージを抑制して治療が可能なEL法のみが確実な効果が期待でき傷跡も残らない 最善の治療法といえます。 治療時間は片方で5分程度で術後の痛みは全くありません。 当日の入浴も可能で日常生活への制限も無く安全に実施できる治療法です。  
2021年11月15日

レーザー治療によるやけどの刑事事件の背景

Reading Time: < 1 minutehttps://news.yahoo.co.jp/pickup/6409686 最近、美容クリニックでの施術トラブルの報道がありました。 この内容には間違いもあり 私見を述べさせていただきたいと思います。 レーザーでのトラブルとニュースで文章が記載されていますが実際はレーザーでしわやたるみの治療は殆んど行われていないため 高周波による電気エネルギーの治療であると予想されます。文章内にも高周波という言葉がありますが 高周波であればサーマクールのような単極の端子から熱エネルギーを発生させ真皮のコラーゲン生成を図りたるみやシワの治療を行うシステムが使用されていたのではないかと考えます。 しかし、現在では頸部のしわ、たるみ治療の主たるシステムはHIFUと呼ばれます超音波を高密度に焦点に集め熱を発生させて真皮や筋膜のタンパク変性を惹起させ引き上げる治療法になります。 ネットではHIFUによるトラブルではないのか?との記載も多くその真相は未だ不明です。 未承認機器の使用とありますが、未承認機器を美容治療で使用することは違法行為であ貼りません。むしろ国内では美容医療においては未承認機器での美容治療がその多くを占め もし未承認機器の美容医療器が違法となれば 美容クリニックの経営も美容診療も成り立たなくなってしまいます。 医師が個人の責任において未承認機器である美容医療機器を国外から輸入して治療を行っているのが日本の美容医療の現状でもあるのです。 未承認機器を使用したから悪い、未承認機器を使用したから警察の家宅捜査が入ったという印象になってしまう報道内容は危惧しております。 この事件の問題点は。 1:看護師が施術を行ったこと 2:看護師への指示や術後のチェックが確実に行われておらず医師の管理下で行われたとしても 不十分であたこと なのです。 警察が医療事故として死亡事故以外に医療機関へ家宅捜査に入ることは、異例であり 患者様からの被害届け、刑事告訴が診断書などを添えて具体的な証拠とともに警察へ提出されたことが想定されます。 もしくは、他にも同様な被害者が存在して同様のケースが複数存在するか、現在の患者様への医療機関の対応が極めて不適切だったことが想定されます。 いずれにしましても この問題は決して家宅捜査を受けた医療機関だけの問題だけではないと思います。 当院にも本来であれば医師が必ず施術すべきレーザー照射やHIFU照射を他医院で受けられ熱傷を受けられたトラブルの患者様のご相談も相当数あります。 いかなる施術でもリスクが少しでもあれば医師が必ず施術を行うべきであり その輸入代行業者やメーカーも看護師が治療を行う事前提で美容医療器販売を行うべきではないと考えています。グレーゾーンが多い美容医療をもっと社会的に安心して多くの方々が受けられるよう 今回の事件はしっかりと事実を注視していきたいですね。 当院では、開業以来、全ての施術を院長である私が責任を持ちまして最初から最後まで必ず施術を行っています。

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