このHPでご紹介する傷は主として皮膚外傷を意味します
消毒が不要な場面。とても多いですね。
というより一般皮膚外傷で消毒が必要である場合がありましたら是非とも教えていただきたいです。
少なくとも私の体験ではありませんでした。
縫合創に関しましても消毒の意味はないと考えております。
糖尿病や免疫低下を疑った場合も注意深く創を感染していないか診察し、抗生剤の投与を検討するべきであり、やみくもに細菌を殺菌する目的で消毒、最近の量を減らす目的で消毒という行為は控えるべきです。
傷への組織障害がなくむしろ傷への創傷治癒を促進するような消毒薬が開発されれば 消毒薬不要とは思いませんが、現在使用されている消毒薬で創傷治癒を促進したり 消毒薬による害を考えなくてもよい製剤が思い当たりません。
創面への直接消毒する行為は、痛みを増強することも考慮に入れるべきですね。
免疫不全の患者さまや重症熱傷、広範囲の汚染創、広範囲の壊死組織を伴った傷に対する治療ではありません。
日常生活でよく遭遇する皮膚外傷の治療がこれまで消毒、ガーゼ一辺倒だったことが問題であると提起しています。
もちろん、消毒を行う場合も医療にはあるでしょうし、どんな場合に消毒するのか現場では、確実な指標がないことが問題なのです。
ガーゼに関しましてもどのような場面で使用するのか意見が分かれる場合がありますが、皮膚外傷の新鮮創でもし他の被覆材か被覆材に代わるもの(ラップなど)があれば、少なくとも第一優先で直接貼ることには問題であると考えます。
では出血のコントロールはどうするんだ。というご意見がありますが、これに関しましてはラップを傷へ直接当てその上からガーゼを当てればよいのでありガーゼはどんな場面でも不要と言っているわけではありません。
特に医療現場では効果的な被覆材があるにも関わらず皮膚外傷へ直接、ガーゼを当てる行為は行うべきではないと考えております。
もし、この意見に異論や批判がありましたら是非、お聞かせ下さい。
できましたらその根拠や理論がお伝えいただければ勉強になります。
特別なケースを除いてはガーゼ、消毒は不要と考えることが現在医学の常識であると認識した診療を心がけております。
私自身、まだまだ勉強することが多く、日々、関連論文に目を通したり日々の創傷治療の診療で試行錯誤を繰り返しております。
このHPが創傷治療の基準とまでは申しませんが、日常生活を行う上での皮膚外傷ケア、スポーツ現場での創傷ケア、診療所での一般皮膚外傷処置の情報としてお役にたてれば嬉しく思います。