新しい傷のケアの考え方
創傷治療は原則としまして保険適応になります。傷跡治療は医療費控除の対象になる可能性がありご相談ください。
(あくまでも一般的な応急処置となります。重大な汚染創や、多くの異物混入がある場合は除く。)
ここ数年で傷のケアに対する考え方や治療法が大きく変化を遂げました。
これまでは、擦り傷でも切り傷でも、まず消毒して、清潔なガーゼを当てて早く瘡蓋を作る。そして毎日消毒して清潔なガーゼでしっかり傷を覆う、という処置を、なんの疑いもなく医師も医療従事者も保護者もスポーツ指導者も行ってきました。
しかし、これら従来の治療法は大きな誤りです。
従来の処置を繰り返せば繰り返すほど、傷の治りは悪くなり、痛みは増強し、汚い傷跡が残ります。20年以上にわたり、美容外科専門医として傷をいかにキレイに早く、痛みが少ない方法で治癒させるかの臨床的研究に取り組んできました。小外科手術を含め、数万症例の手術や傷のケアのなかで、臨床経験と創傷処置理論とがぴったりと一致しました。それは、痛みがなく、早く、キレイに、しかも安価で簡単にできるケアです。子どもの傷、スポーツ選手の傷、すべてに適応できる新しい理論と処置法です。
最新のエイジングケア・美容診療と創傷治療を同時に行っているのは当院のみです。キズ跡だけでなく妊娠線等、あきらめてしまっていたものも、あきらめないで一度ご相談ください。
→ | → | |||
3歳の私の長女のすり傷 | 消毒・ガーゼはせずビタミンC誘導体ジェルを塗布しフイルムドレッシング材を張る | わずか30時間足らずで傷が消え、ほとんど痕もわからない状態に |
子供の傷に「消毒」「ガーゼ」は絶対に使用しない!
瘡蓋(かさぶた)は絶対につくらない。
傷の処置と治癒の仕組み
傷の処置は、特別な医療用材料を使用しなくても、必要十分な対応が可能です。医学的に新しい傷のケアの方法と、浅い皮膚欠損創、深い皮膚欠損創、縫合創それぞれについて、傷の種類ごとの治癒する仕組みを簡単にご紹介します。
傷の処置の重要事項
傷を負った直後に真っ先に行うべきケア・傷の治りを悪くするだけでなく、大きなリスクの危険もあり、 痛みも増強する絶対に行うべきではない処置・処置の際に使用すべきではない素材・処置後のケアなど傷の処置に関する重要事項をご紹介します。
医療用創傷被覆材の種類
最新の方法で行われる創傷治療で使用される、代表的な医療用創傷被覆材の特徴や使用方法などの詳細をご紹介します。
創傷処置の実際
私のクリニックには、一般のアスリート以外にも多くの格闘技の選手が試合後の傷の治療で訪れます。そのなかでも打撃系の格闘家の傷は切創、挫傷が多く、縫合を必要とするケースがほとんどです。この場合、傷のケアの方法により傷の治癒期間、その後の選手の競技パフォーマンスに大きな影響を与えます。 傷のケア1つで大きく選手生命が変わってしまうことを、選手、指導者、治療を担当する医師が認識しなければなりません。
治療の実際
最先端の傷・傷痕の治療法(美容皮膚科的治療)
最先端の傷・傷痕の治療法をご紹介します。
自己多血小板血漿注入療法を応用した皮膚再生
自己多血小板血漿注入療法(Platelet Rich Plasma:PRP)とは、本来人間に備わった自然治癒システムを最大限に利用する再生医療のひとつです。
ヒアルロン酸注入法による傷痕の治療
「傷痕」として残ってしまったものに対する治療として、ヒアルロン酸注入により傷痕を目立たなくする方法があります。
LEDによる創傷治療
特殊な組み合わせを持つ光のシグナルを受けて、ミトコンドリアはスイッチが入ったようにエネルギー生産量を上げ、細胞はどんどん元気になり、肌が活性化して、代謝が上がり創傷治癒も促進されます。
フラクショナルレーザーシステムによる傷跡の治療
皮膚を剥離(はくり)せずに1c㎡あたり1000ミクロ単位以上の微細な照射をする事で、皮膚を入れ替えコラーゲンの再生をうながすという治療で、傷跡のケアが行える最先端のシステム。
VIVACE(ビバーチェ)による傷跡の治療
1㎝四方の機器先端部には36本の特殊構造の針が設置されており、LEDと同時に針先から高周波を照射することで真皮層内にコラーゲンとエラスティンが再生され、傷跡の治療に有効です。
グロスファクター(成長因子)による傷跡の治療
グロスファクター(細胞増殖因子)とは、私たちの体内でコラーゲンやエラスチンを生成する細胞をはじめ、全ての細胞増殖をコントロールする働きを持つタンパク質の一種。細胞を活性化させ、皮膚を若々しくする働きがあります。
ビタミンC誘導体による傷跡の治癒促進
ビタミンC誘導体には、線維芽細胞の働きを高め傷の治癒を促進し色素沈着を抑制する効果があります。驚くほどの治療効果が得られる場合もあります。