迷走神経刺激療法(ヴァーガルトリートメント耳ケア)

専門の高度の知識とスキルを持ったセラピストが耳介とその周囲の筋肉群の緩和を徒手と特別な振動、温熱、ローリングデバイスで行います。

迷走神経（英：Vagus nerve）は、12対ある脳神経の一つであり、第X脳神経とも呼ばれます。
副交感神経の代表的な神経で、複雑な走行を示し、頸部と胸部内臓、さらには腹部内臓にまで分布しています。
脳神経中最大の分布領域を持ち、主として副交感神経繊維からなりますが、交感神経とも拮抗し、声帯、心臓、胃腸、消化腺の運動、分泌を支配。多数に枝分かれしていてきわめて複雑な経路を示しています。
迷走神経は下部延髄に起こり、各臓器に広く分布し多数の枝を延ばしています。
首から腹（消化器における下端は横行結腸右 1/3）までのほとんど全ての内臓の運動神経と知覚神経が迷走神経の支配で、機能的には心拍数の調整、胃腸の蠕動運動、発汗や発話、大動脈小体における血中ガス分圧の感知、外耳道の体性感覚等に関与しています。
主に副交感神経性線維ですが、関与する線維の神経核は迷走神経背側核、疑核、nucleus ambiguus、孤束核、solitary nucleusなど多彩。
また、胸腔内で遠心性繊維を含む反回神経を分岐しています。
反回神経は反転して上行し、咽頭や喉頭の筋肉を支配しています。
このことは、口でも迷走神経が多くの筋肉を支配し、発話や咽頭を開くことにきわめて重大な役割を担っていることを示しています。
迷走神経は、生殖器や膀胱、下行結腸を除くほぼすべての臓器を神経支配しています。

知覚枝は外耳道後下壁、鼓膜の後半部、および耳介、乳様突起それぞれの付け根の間の小部分、後頭蓋窩の脳硬膜、食道、気管、気管支、咽頭からの表在知覚を伝える。また胸部臓器、腹部臓器からの内臓知覚の一部を伝え、孤束もしくは孤束核へ至ります。
運動枝は軟口蓋、咽頭、咽頭筋のほとんどを支配し、その細胞体は延髄被蓋の疑核にあります。 遠心性副交感神経枝はほとんどが背側運動核 dorsal motor nucleus に始まり、内臓運動枝 general visceral efferent fiber として骨盤臓器以外の全臓器に分岐しています。

迷走神経は脳と身体を繋ぐ最も重要な司令塔の一つで、非常に数多くの機能を担っています。
経皮的耳介迷走神経刺激療法（taVNS）は、迷走神経が耳介に分布している領域を直接、
電気刺激する治療方法です。

近年、てんかんやうつ病、自閉症、難治性頭痛、不眠症、耳鳴、機能性ディスペニア、脳卒中後のリハビリテーション（上肢機能）などに対する臨床試験が行われ、その効果が世界的に報告されています。
耳介の迷走神経領域に電気刺激を与えるとその刺激が脳に伝わり、さらに脳の神経ネットワークを介して様々な部位（中脳、視床、視床下部、扁桃体、海馬、前頭前皮質、小脳など）の神経活動や血流に影響することが証明されています。

女性の月経周期において、自律神経は密接に関わっています。
自律神経は月経時における不安や抑うつといった精神症状、腹痛や頭痛などの身体症状との関連が指摘されており、特に迷走神経を刺激することでそれらの症状を緩和させられる可能性があります。
下記の新潟医療福祉大学の論文では、その研究の詳細と結果が解説されています。
耳ケアなど　経皮的迷走神経刺激を簡単に行える方法が広まれば、生理痛の改善、PMSの改善、産後うつの改善、更年期障害の改善など画期的な効果の可能性が期待され、フェムテック分野でも応用可能です。
女性のメンタルヘルスには迷走神経刺激療法は欠かせないケアとなります。

英国 Glasgow 大学のJesse Dawson氏らは、脳梗塞後に中等症から重症の腕の脱力が持続している患者を対象に、リハビリと迷走神経刺激を併用する場合と、リハビリのみを適用した場合の改善度を調べるランダム化比較試験を行い、迷走神経刺激を併用すると腕の運動機能が大きく改善すると報告した。結果はLancet誌2021年4月24日号に掲載された。
迷走神経刺激には大きな効果があり、リハビリの分野においても今後さらなる活用が期待されます。

もりさわメンタルクリニック記事内にて、経皮的迷走神経刺激の効果についての研究が紹介されています。記事内の結論では、
“経皮的な神経刺激によって疲労感や作業能力低下等、不眠による影響を軽減できる可能性があることが示されました。現在はアメリカで頭痛に対する認可が行われている神経刺激の装置ですが、副作用の少ない覚醒を促す方法として選択肢となることが考えられました。”
とされています。
【肺活】が迷走神経賦活にも繋がり、記事内で紹介されている覚醒作用や作業効率アップ以外にも、身体の炎症も抑制され、脳も活性される。
つまり、様々なサイトカインがコントロールされ、まさにエクソソーム点滴療法や幹細胞治培養上清液治療を行なった同様の効果が得られると考えられています。

慢性的な疼痛は心身への持続的なストレスが影響していることから、自律神経活動との関与が示唆されています。この自律神経活動を外的に調節する方法として、経皮的迷走神経刺激（tVNS）が近年注目を集めています。
新潟医療福祉大学の研究で、tVNSが様々な疼痛ケアに活用できる可能性を示唆する結果が出てきています。
鍼灸による治療と比較して、リスク、手軽さ、コスト、エビデンス、理論において上回る可能性もあることから、tVNSは今後確実に注目集めると言えます。 新潟医療福祉大学の研究についてはこちらからお読みいただけます。

慢性的な群発頭痛の治療には困難が伴います。 迷走神経刺激で治療が可能です。

治療抵抗性うつ病に対する迷走神経刺激

• 「うつ病への迷走神経刺激(VNS)療法 (精神医学63巻12号)」 | 医書
• 「新しい治療法としての経皮迷走神経刺激の魅力」
• 「経皮迷走神経刺激はうつ病のデフォルトモードネットワークを調節する」

頸部の緊張改善 イアケアでメディカルヒーリング

耳介、胸鎖乳突筋を振動、温熱刺激で呼吸筋群弛緩、迷走神経活性化。

メンタルヘルスに使用できる究極のヒーリングデバイス

便秘や眼精疲労、肩こり、頭痛、不眠など、さまざまな症状に

精油などの芳香成分には特に自律神経を整える効果があるものが実証されており耳ケア中にゆっくり呼吸しアロマを使うことで効果をより高めることが期待されています。 肺活アロマは医学博士による専門的な知見から開発されており、より自律神経に作用しやすい成分が選び抜かれ、高い効果が期待できます。

自閉症、脳梗塞後の麻痺治療、認知症、うつ病、統合失調症、集中力向上、自閉症改善可能性など大脳領域への有効性が期待できる。