2021/01/20
ワキガ・多汗症などの外科的手術に伴うリスク・合併症
すそわきが・わきがの外科的手術について
すそわきが・わきがの外科的手術を行うにあたっては、メリットもあれば手術前に心に留めておきたいリスクがいくつもあります。
次に手術に伴い考えられる複数のリスクや、合併症などについてご紹介していきましょう。
手術のリスク
すそわきが手術を行う場合は、メスを使って皮膚を切開するため傷跡がどうしても残ってしまいます。
術後5年くらい経過すれば目立ちにくくはなりますが、それでもどうしても完全に元の状態には戻らないため、傷跡を気にされる方にはあまりおすすめできません。
また、切開手術の場合は医師の技術などで個人差もありますがアポクリン腺を完全に切除できずに取り残ししてしまう可能性があります。
こうなると完全にワキガの臭いを消すことができません。
女性の場合はメリットになりますが、切開手術をするとワキ毛が生えなくなってしまいます。
これは、アポクリン腺を切るときに毛根まるごと取り除くため、ワキ毛が生えない場所ができてしまうからです。
万が一ワキ毛が減るのは嫌という方は、事前にワキ毛を抜いておくと毛根がわからなくなるため、アポクリン腺のみ切除できる確率が高くなると言われています。
さらに外科的手術をすると数日以上は安静にする必要がありますので、仕事をしている方などは支障が出る可能性が高いです。
手術後は腕を上げる動作を禁じられているので生活面でも不便を感じることでしょう。
最低でも2日以上は安静が必要で、力仕事をしている方などであれば2週間ほど休養が必要です。
手術の際は事前に会社に相談して有休などを申請しておくように準備しておきましょう。
合併症などについて
ワキガの外科的手術にはいくつかの合併症リスクも伴います。
・出血・血腫
外科的手術を行うと切除するためにどうしても出血が認められるものです。
ただ、この出血量を最小限に留めるために、術後の安静が非常に重要なポイントとなるでしょう。
このほかにも止血剤やビタミンC補給も効果があると言われています。
・ケロイド
既述の通り、皮膚を切開するために傷跡は確実に残りますが、体質によってはケロイドにある方もいらっしゃいます。
このケロイドは手足などの末端には生じにくく体に発生しやすい傾向にあります。
ケロイドは数年かけて傷跡となっていき、次第に落ち着いていくでしょう。
・化膿
術後に雑菌が傷跡に入ってしまうと化膿して膿が溜まってしまいます。
予防するには術後は運動を控えたり入浴を控えて発汗しないようにしたり、創部を水で濡らさないように気を付けると良いです。
・肥厚性瘢痕
ケロイドのように赤く盛り上がった状態になります。
ただ周りへの拡大は見られないのが特徴です。
このほかにも色素沈着やシワ、埋没糸の露出、縫合糸膿瘍、皮下貯留、局所麻酔中毒、全身麻酔後の血栓塞栓症、局所麻酔薬による中毒やアレルギーなどを生じる可能性があります。